60期 会員 小林 俊介 |
今年の9月で、弁護士登録をしてからちょうど丸3年を迎えます。「新人」と称するには、やや時間が経ち過ぎている感はありますが、まだまだ日常業務の過程で己の未熟さを痛感する毎日です。今回の執筆依頼を受けてから、何について書いたらよいか悩みましたが、これまでの3年間を改めて振り返り、(わずか3年ではありますが)無事に弁護士を続けてこられた原因を綴ってみようと思います。 |
ボスから常に言われ続けている教えの一つに、「肉体・精神ともに常に健康であれ」というものがあります。まだまだ若輩者の私も、今までに担当した事件を処理する際に、事件の相手方や裁判所だけでなく、時には依頼者との関係でも、大きなストレスを受けることがありました。事件が上手く解決した時には、それまでの苦労などはすべて吹っ飛びますが、事件が停滞して出口が見えない時に様々な方面から受けるストレスは、弁護士になる前には想像できないものでした。先日も、裁判所を味方に引き込めていない訴訟事件の証人尋問の際に、急に胃がキリキリ痛み出すということがありました。 |
そんな日常業務で生じるストレスの解消に役立ち、心の健康法となっているのが「旅行」です。元来、私は至って出不精な人間なのですが、旅行の企画を趣味とする妻に連れられるがままに、様々な場所へ旅行しました。昨年夏に初めてハワイ島へ行き、キラウェア火山口をトレッキング(山歩き)しましたが、地面の裂け目から蒸気が噴き出す様は壮観でした。他にも、国内では沖縄本島、八重山諸島、奄美大島、屋久島、利尻・礼文島などの島巡りをしました。素晴らしい自然を見て、普段はできない体験をすることによって、自分の体の中の「悪いモノ」をリセットし、休み明けの仕事を頑張る……ということの繰り返しで3年間を過ごしてきました。 |
勿論、これまで無事に弁護士を続けてこられたのは、家族よりも多くの時間を共有している同僚の先生、同期や受験時代からの友人の存在も非常に大きいです。また、私が所属する弁護士業務改革委員会は、委員会活動もさることながら、ユニークな先生方との飲み会も非常に楽しく、末永くこの委員会で活動したいと思っています。 |
弁護修習中にある先生から頂戴した「この業界の中で決して孤立してはいけない」というアドバイスの意味を深く噛みしめながら、これからも過ごしていきたいと思います。 |