横浜弁護士会新聞

2009年11月号  −3− 目次

理事者室だより17 ベージュ色の分厚いヤツ
副会長 小沢 靖志
 副会長になるまでは、一会員としてほとんど手を触れることなく、本棚にまさに棚晒しになっていた横浜弁護士会関係法規集、そう、あのベージュ色の表紙の分厚いヤツです。
 ところが、弁護士会の業務は全てこれに則っているので、理事者となると手離せない必需品です。
 先日、この法規集に今後掲載されるであろうある規則を常議員会に諮る機会がありました。何代か前の理事者が作成に着手し、検討を重ね、ようやく制定という年度に私が副会長として担当することとなり、まるで収穫・プレス・発酵・濾過・瓶詰めを経たワインをお客様にサービスする最終アンカー・ソムリエになったようで責任重大です。
 この規則案は何回も通し読みして隅から隅までわかっている、関連本も沢山買い揃えて研究した、調査室・理事者会等関連部署でも充分検討してもらった、大丈夫!全会員の中で私以上にこの規則案に精通している人はいない!と自己暗示をかけて臨んだ常議員会。
 しかし、前の前の議案は1時間以上揉めている…、前の議案は否決された…、既に心臓がバクバク。「では、小沢副会長の次の議案」という常議員会議長の発言以降は記憶がなく、気がつくと「全員一致で可決されました」という再び常議員会議長の声。
 常議員会議事録を読み返してみると、規則案の趣旨説明もして、質問にも答えているから不思議だ。
 歴代理事者がこんな思いをして脈々と築き上げてきた規則等にますます愛着がわいてくる私である。


新こちら記者クラブ 記者とノート
 記者生活で欠かせないのが取材内容をメモするノートとペンです。いつも使うものなので、記者によって、いろいろとこだわりがあります。
 小さいメモ帳を好む人や、ノートを使う人。百円ボールペンで構わないという人もいれば、云万円もする高級万年筆を愛用する強者もいます。
 私の場合は、試行錯誤を繰り返した結果、B5サイズのノートと、3百円の三色ボールペンに落ち着きました。
 取材ノートは一週間ほどで使い切ることが多く、年間で50冊以上になります。ノートは自分の歩みでもあるので、捨てるに捨てられず、自宅にはこれまでの取材ノートを入れた段ボールが数箱積み上がってしまいました。
 本稿を書いている現在、横浜地裁で神奈川県内初の裁判員裁判が終了しました。
 3日間のほとんどを法廷や関係者の取材に忙殺され、裁判員裁判の取材用に新調したノート二冊が字で埋まり、3色ボールペンの黒字インクがなくなってしまいました。ひたすらに字を書き続けた手は腱鞘炎気味です。
 とはいえ、注目高いニュースを追っている瞬間が記者としての喜びでもあります。司法が動いた裁判員裁判の取材は、記者として興味深い取材対象でもあり、今年のノート消費量はかなり多くなりそうな予感がしています。
 ちなみにノートは再生紙。地球にも配慮しながら、取材に励みたいと思います。
(東京新聞 岸本 拓也)

弁護士フェスタ かながわ2009 かしこい消費者になるために
2009年12月12日(土)11:00〜
横浜市開港記念会館 横浜弁護士会館
 プログラム
 11:00 横浜弁護士会各種活動紹介 大規模無料法律相談会
 13:00 横浜弁護士会人権賞贈呈式
 14:00 消費者問題劇「まさか私が…!?」ーしのび寄る消費者被害ー
協力 消費者会議かながわ
 15:00 消費者被害の現場から
◆報告者
パロマガス給湯器被害者遺族 上嶋幸子氏
 15:30 パネルディスカッション 「消費者庁と消費者委員会ってなに?」
◆パネリスト
中村雅人弁護士(消費者委員会委員)
小野一恵氏(大磯消費者の会・神奈川県消団連常任幹事)
牧 惠代氏(神奈川県消費生活相談員)
◆コーディネーター
石戸谷豊弁護士(元日弁連消費者問題対策委員会委員長)
 17:00 終了予定

常議員会のいま「ゆるキャラ」
会員 大 峰之
 昨今は西を見ても東を向いてもゆるキャラブーム。先日も「ひこにゃん」のそっくりさん騒動が新聞を賑わせていたりします。
 当弁護士会でもこの波に乗り遅れてはならじとばかりに法律相談センターのマスコットキャラクターを作るのだとか。で、誰が・どうやって作るのか、作ったものの権利は誰が・どのように管理するのか、という問題が前々回の常議員会からの懸案となっていました。ド素人がキャラクターらしきものを作ってみてもそのまま使える可能性は皆無に等しく、何らかの形でプロのデザイナーさんが関与しなければならない。できたキャラクターの権利についても「ひこにゃん」の二の舞を演じさせるわけに行かないから権利関係もちゃんとしておかなければならない。
 ところが(少なくとも私は)著作権を巡る法律関係にあまり詳しくない。よく判らないままに議案が提出されたものだから、前々回の常議員会で提出された議案が継続審議となり前回の常議員会でまたまた継続審議となりまして今回の常議員会に3度上程され、もう誰も意見を言う気力もなくなったのか(失礼!)さしたる異論も出ないままに承認されました。
 これで近いうちに当弁護士会法律相談センターのマスコットキャラクターが誕生することになったわけですが、マスコットキャラクターがはたしてどれだけの集客効果をもたらすのものか、まずはお手並み拝見。
 そういえば去年あたり、各地の地検がこぞって裁判員制度の広報キャラクターを作ってたけど、あれはどうなったのかなぁ。

訂正
 9月号の当会と横浜市とのADR協定締結の記事につき、「7月29日」に横浜市と協定をとりかわしたとありますが、正しくは「7月27日」ですので、訂正させていただきます。関係者の方にご迷惑をおかけしましたことを、お詫び申し上げます。

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