横浜弁護士会新聞

2008年5月号  −4− 目次

事務所探訪No.5 横浜綜合法律事務所編 専門分野別の弁護士がチームを組んで対応
 花粉の舞う3月、横浜綜合法律事務所を訪問する。受付ロビーの美しさに目を奪われ、ずらりと並ぶ打合せ室に驚嘆する。さすが当会最多の弁護士を擁する事務所である。創設者の一人である高橋理一郎会員にお話を伺った。
《事務所の構成について簡単にご紹介ください》
 1980年開設当時は私と湯沢会員の2名でしたが、現在は18名の弁護士(パートナー8名、アソシエイト9名 他に1名は公設事務所赴任中)が執務しています。
 事務局は15名で、うち3名は経理専門です。パートナー弁護士1名につき担当職員を2名ずつ(チーフ・サブ)配置し、担当職員が不在にならないよう工夫しています。
《取扱業務の特色と業務対策上の工夫についてお聴かせください》
 企業関係の裁判外業務が多いのが特色です。私は、業務対策委員会で活動する中で、多くの企業が弁護士に対し企業法務等の裁判外ニーズに対応してもらえない点に不満を抱いているということを、10年ほど前に知りました。そこで、そのようなニーズへの対応を自ら実践してみたところ、やはりニーズは高く、案件が増えていきました。求められるニーズには臆せず積極的に取り組むということが、業務対策上有用だと思います。
 企業法務等の案件は大規模かつ複雑なものが多く、多方面での専門的知識が必要ですし、しかも迅速な解決が求められます。そこで、案件ごとに複数弁護士でチームを組み、調査を要する専門分野別に分担を決めて調査しています。個々の弁護士がそれぞれ異なる分野を専門的に調査することによって、高度かつ複合的な知識を短期間で集約することができるわけです。
 業務対策的には、各弁護士がそれぞれ「異なる」専門分野を持ち、スキルアップしていくことが肝要です。同じ分野の専門家ばかり増えても意味がありません。違う専門分野を持つ弁護士が集まるからこそ、効率的な対応が可能になるのです。
《専門分野のスキルアップの工夫について教えてください》
 私のほうで各弁護士が興味を持っている専門分野を把握していますので、関連する事件があればそのチームに入れるようにしています。また、当事務所では、1年に3回研究発表会を開催しており、全弁護士が必ず1回は研究の成果を発表して、スキルアップに励んでいます。
 紙幅の都合上ご紹介できませんが、ほかにも様々な工夫がなされており感心しました。お忙しい中取材に応じてくださった高橋会員、どうもありがとうございました。

私のホビー(47)
会員 三枝 重人
 私のホビーはロードバイクと呼ばれる自転車です。フジテレビが流していた「ツールドフランス」の映像を何気なく見始めたことがロードバイクに嵌るきっかけとなりました。ひまわり畑に囲まれた平坦な田舎道をものすごいスピードで駆け抜ける鍛え抜かれた選手の大集団は、色とりどりのバイクやジャージが混ざり合って眩いばかりの美しさです。しかし、いったんアルプスやピレネーの山岳地帯へ突入すると大集団はバラバラになり、一人一人の選手が自らの耐えうる最大限の苦痛に顔を歪めながら峠を越えていきます。目は虚ろになり涎を垂らしながらペダルを回す姿は、一見危ないですが美しいです。
 私はロードバイクを買いました。はじめは横浜から八景島まで往復するだけで楽しかったのですが、ロードバイク用の身体ができてくると物足りなくなります。そこで夏、修習をした青森から東京まで自走で帰ってくる「ツールド青森」を中学からの悪友と計画しました。青森駅をスタートし中学校の校庭にゴールするまで1週間900qの旅は、色々なことがありました。坂のあんまりの斜度に心拍数が200近くまで上がり、朦朧としながら登り切った三陸海岸の北山崎展望台から眺めた青い海。真っ暗な旧道のトンネルで前を走る友だちのバッグがバイクから外れ落ち、何も見えない私はそれに引っかかってバイクもろとも車道に転げ落ち、これは終わったかもと思いながら必死に立ち上がってトンネルから脱出。翌日は台風が直撃しそうだからその前に距離を稼いでおこうと雨中を暗くなるまで走っていたら、行けども行けども宿が満室、21時前になってやっと濡れ鼠たちを受け入れてくれた民宿のお風呂とご飯と女将さん。最終日の夕暮れ、中学校の校門に2人で手を挙げながらゴールして校庭を1周、ゆっくり回ったこと。
 そして今年は服部伸二郎会員、吉澤幸次郎会員とともに自転車同好会を立ち上げました。三浦半島を巡る第2回ツーリングを5月24日に計画しています。ご興味のある方がいらっしゃったら是非ともご連絡ください。一緒に走りましょう!

開催中止の危機 就職説明会
 3月8日、現・新61期司法修習生のための就職説明会が開催された。修習生109名に対し、求人法律事務所は10(書類参加1を含む)であった。どうにか形を成した。と言うのは、2月26日の時点では、参加希望の修習生244名に対し、求人事務所は3であったため、会員に対しては、「緊急」と題するファクシミリを送信して、求人事務所の追加急募を行い、修習生に対しては、参加希望修習生の多数と求人事務所の少数を明らかにして、参加の再考を促したというのが実態だからである。
 しかし、多数の修習生が参加した場合を想定して、従前と異なり、修習生の待機する5部屋を求人事務所が順次回って説明するという方式をとったほか、就職問題PTの会員が3部屋で就職相談に応じる態勢をとった。
 今後、受容力を維持できるかどうかが危惧される。
 なお、週刊法律新聞(3月14日版)に、当会のみならず、岡山や京都でも同様に深刻な状況であるとして、「61期修習生の就職難の深刻化」をうかがわせ、「ニーズの伴わない弁護士激増が招いた当然の結果ともいえ、現在の激増政策見直しを求める弁護士会の声も強まりそう」などとコメントされている。
(前副会長 藤田 敏宏)


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編集後記
 3面担当の菊川さんが4月から東京へ行ってしまいましたので、新聞の仕事は今回が最後になります。菊川さん、ご苦労様でした。
デスク 岩田武司   1面担当 久保義人   2面担当
池本康次
     3面担当 菊川秀子  4面担当
大関亮子/久保田辰 

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