花粉の舞う3月、横浜綜合法律事務所を訪問する。受付ロビーの美しさに目を奪われ、ずらりと並ぶ打合せ室に驚嘆する。さすが当会最多の弁護士を擁する事務所である。創設者の一人である高橋理一郎会員にお話を伺った。 |
《事務所の構成について簡単にご紹介ください》 |
1980年開設当時は私と湯沢会員の2名でしたが、現在は18名の弁護士(パートナー8名、アソシエイト9名 他に1名は公設事務所赴任中)が執務しています。 |
事務局は15名で、うち3名は経理専門です。パートナー弁護士1名につき担当職員を2名ずつ(チーフ・サブ)配置し、担当職員が不在にならないよう工夫しています。 |
《取扱業務の特色と業務対策上の工夫についてお聴かせください》 |
企業関係の裁判外業務が多いのが特色です。私は、業務対策委員会で活動する中で、多くの企業が弁護士に対し企業法務等の裁判外ニーズに対応してもらえない点に不満を抱いているということを、10年ほど前に知りました。そこで、そのようなニーズへの対応を自ら実践してみたところ、やはりニーズは高く、案件が増えていきました。求められるニーズには臆せず積極的に取り組むということが、業務対策上有用だと思います。 |
企業法務等の案件は大規模かつ複雑なものが多く、多方面での専門的知識が必要ですし、しかも迅速な解決が求められます。そこで、案件ごとに複数弁護士でチームを組み、調査を要する専門分野別に分担を決めて調査しています。個々の弁護士がそれぞれ異なる分野を専門的に調査することによって、高度かつ複合的な知識を短期間で集約することができるわけです。 |
業務対策的には、各弁護士がそれぞれ「異なる」専門分野を持ち、スキルアップしていくことが肝要です。同じ分野の専門家ばかり増えても意味がありません。違う専門分野を持つ弁護士が集まるからこそ、効率的な対応が可能になるのです。 |
《専門分野のスキルアップの工夫について教えてください》 |
私のほうで各弁護士が興味を持っている専門分野を把握していますので、関連する事件があればそのチームに入れるようにしています。また、当事務所では、1年に3回研究発表会を開催しており、全弁護士が必ず1回は研究の成果を発表して、スキルアップに励んでいます。 |
紙幅の都合上ご紹介できませんが、ほかにも様々な工夫がなされており感心しました。お忙しい中取材に応じてくださった高橋会員、どうもありがとうございました。 |