昨年11月19日に上海市人民検察院訪日団一行7名が当会を訪問した。上海市の検察官の来訪は平成16年に次いで2度目であるが、今回は、一昨年に当会の国際交流委員会を中心とする上海・杭州視察団が上海市人民検察院を訪問したことを踏まえて実現したものである。
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当日は、当会で一行を出迎えた後、横浜地裁、横浜地検への表敬訪問、横浜地裁裁判員裁判用101号法廷の見学、同法廷での刑事部裁判官による裁判員裁判の説明なども行われた。また、その後の当会大会議室での意見交換会では清水規廣会員が我が国の司法制度改革などを解説し、上海市人民検察官からは裁判員裁判に相当するものとして中国で既に実施されている人民陪審制度が報告された。日本の裁判員制度について鋭い質問も出され、実のある交流を行うことができた。なお、中国の人民陪審制度は1954年憲法に規定されており歴史は古く、刑事事件だけでなく民事、行政事件も扱うことになっているが、運用上の問題も含んでいるとのことである。
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また、夜にはメルパルク横浜で当会の山本一行会長以下40名の会員が出席して歓迎懇親会が開催され、横浜国大留学生の協力による通訳もあって大いに盛り上がりを見せた。 |
現在当会は上海市律師協会との友好協定締結を目指して活動中であるが、今回の訪日団との交流は今後の当会の国際交流活動に新たな弾みを与えるものであり、こうした活動を通じて、会員が中国との渉外業務の情報と機会を得ることも期待されるところである。 |
(国際交流委員会 副委員長 橋本 吉行)
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