横浜弁護士会新聞

2006年7月号  −3− 目次

常議員会のいま ご存知ですか 元気な「常議員会」
 富雄会員
 当会会員(4月1日現在833名)から選ばれた35名の常議員で組織され、会則で定められた事項を審議する機関であり、弁護士会において総会に次ぐ重要なものである。定例で毎月1回(4月と3月は2回)開催される。
 6月までに4回開催され、対外重要人事推薦・入会申込者の許否案件等その他多くの重要議案が上程され、若手からベテラン会員まで活発に議論がなされた。
 今年は、当会としての意見や姿勢を市民・県民に向けて対外的に情報発信する会長声明等の議案が比較的多いと思われた。
 法改正に関するものとして(1)未決拘禁法案に反対する声明、(2)教育基本法改正案に反対する声明、(3)高金利の引き下げを求める声明そして、(4)会員に懲戒事由ありとして当会が綱紀委員会に調査請求し(いわゆる会立件)、かつ、懲戒処分前に事案の概要を事前公表すること等の審議である。今後は司法支援センター(法テラス)ほか司法改革関連の多くの課題が待っているはず(!)。
 さて、来年以降の弁護士大増員時代を迎え、20年に一度も常議員に選任されない会員が出てくる一方、後役6名の固定枠を残すのはいかがなものか。会務の活性化のためには、従来の選任方法を問い直す時期に来ている。

理事者室だより3
合言葉は“楽しくやらなきゃ”
副会長 芳野 直子
 5月24日の通常総会の数日前に、木村会長から各副会長に宿題が出ました。総会で一言づつ「自分の長所を述べよ」というものでした。そういわれて考えると短所はいくらでも見つけられるが長所はとんと思い浮かばないものです。副会長達で一発笑ってもらえるような気の利いた話をしようなどと言っていましたが、実際には思い切り滑りまくりました。やはり自分の良いところを自分で捜すのは難しいものです(笑いをとるのは更に難しい)。
 他方、一緒にチームを組んだ他の理事者達の長所は就任2か月を経過して少々見えてきました。総体で言うと木村執行部の長所はとにかく明るく楽しく物事にあたろうという姿勢だと思います(短所は楽しくやろうと思う余り下手なギャグを連発して滑ることです)。
 今年は司法支援センターの立ち上がりに伴って国選・扶助・事務局体制等を初めとする会の大変革期であることはもちろん、IT環境の総入れ替え、司法修習制度の激変等々他にも課題は山積みです。でも、「どうせやるなら、嫌々やっても、楽しくやっても一緒だから、楽しくやらなきゃ」を合い言葉に、理事者一丸となって取り組んでいます。だから、雰囲気に影響される私などは、大変なこともなんだか出来てしまうような気がしてがんばり度が増しているのです。この調子で、文字通り調子に乗りまくって走り抜けたいと思っています。どうかご支援よろしくお願いいたします。

こちら記者クラブ 裁判記録も映像に
 サレジオ学園の高校生の列に車が突っ込んだ事件の裁判。事件の瞬間を捉えた防犯ビデオの写真が公開されました。
 事故で亡くなられた被害者が空中に放り出された姿が映っているこの写真は、遺族の方々も初めて見たそうで、我々記者にも大きな衝撃でした。
 横須賀で女性会社員が米兵に殺害された事件では、現場近くの防犯ビデオに、被害者の悲鳴と繰り返し行われた暴行の生々しい音が録音されていてこれも公開されました。視覚、聴覚に訴えたわかりやすい裁判だったと思います。
 しかし裁判の様子は文字でしか伝えられないのが現状です。ご承知の通りテレビの肝は映像です。裁判取材は映像が少ないため我々の泣き所でもあります。そこで様々な工夫をしています。傍聴席にイラストを入れて廷内を視覚化する。遺族や関係者へ裁判終了後にインタビューするなどなど。
 しかし、裁判の醍醐味はなんと言っても法廷内でのやり取りと傍聴席の反応です。これを放映できればと何度思ったことでしょうか。様々なハードルがあるのは承知していますが、裁判記録としても大切ではないかと考えています。法曹関係の方々にも一度検討して頂けたらと思います。
(テレビ朝日 伊藤 隆史記者)

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