横浜弁護士会新聞

2006年6月号  −4− 目次

支部便り「相模原地域の司法の
充実を目指して」
相模原支部 坪井 廣行会員
 4月から相模原支部長となり、他に役員7名の計8名体制にて支部の諸課題に取り組んでいる。支部会員数が34名(他法人2)の割に役員数が多いのは、多くの意見を取り入れながら運営していく創設以来の伝統である。役員会は、月1回の割合で開催している。去る3月に津久井町・相模湖町と相模原市が合併したが(来年は藤野町、城山町との合併が予定されている)、相模原支部管内は、元々津久井4町が含まれているため、管轄には何ら影響がない。現在問題となっているものは、次のようなものがある。
1 支援センターの支部(出張所)誘致の件
 本年度、川崎・県西においては支部設置が認められたのに対し、相模原・横須賀では認められなかった。支部で行われていた扶助審査は本部に出向かなければならず、また相模原地域でのアクセスポイントがないことから地元住民は不便を強いられる。相模原市議、地元県議から設置の要望書が提出されているが、地元自治体や相模原地域の司法充実を目指す相模原地域懇話会の協力も得て、支部(出張所)の誘致が必須である。本年度は暫定的に職員非常勤型拠点の誘致に取り組んでいる。
2 支部会館・相談センター等の件
 念願の支部会館が開設され支部活動の拠点となった。衛星放送受信設備により日弁連ライブ研修は支部会館でも行われ、3階は各種研修会が開催可能で会員らの利用もできる。債務整理センターも4月から開始し充実度が増した。ただ法律相談センターの相談の際の声が漏れてしまう問題があったが、補修工事が行われることになった。
3 その他
 合議制実施の問題、人口に見合った会員増強の問題(本年度中に40名にはなる予定)等支部会員一団となって取り組んでいる。

新人弁護士奮闘記
4年目の新人
55期 井上 潮会員
 登録4年目に「新人」と冠するコラムを執筆するのは、留年したようで気恥ずかしい。
 千葉で刑裁修習中に判決起案をした、覚せい剤の所持及び自己使用事件。被告人である初老の女性の風貌や物腰からも、彼女が相当な覚せい剤耽溺者であるという印象。夫の入院中に暴力団関係者など怪しげな男たちが家に上がりこみ、覚せい剤を頻繁に使用するようになったという。彼女には前科がなく、「相場」どおり執行猶予付き有罪判決であった。判決言渡し直後、それまで無言だった彼女は、法廷の出口で突然振り返り、裁判官に向かい、途方に暮れたように「じゃあ、私はこれからどうすればいいんですか」と尋ねた。
 私も少し困った。判決が出れば、「事件」は終わりなのか。彼女は、この後、まともに生きて行くことができるのか。後のことは本人と行政の問題、一種の社会的分業の問題なのか。とはいえ、自分に何かできるのか。法曹は社会のどこにいて、何をしているのか。
 登録して最初の国選事件は、ドヤで一人暮らしをしていた男性が同じくドヤで一人暮らしをしていたおばあさんから金を盗んだという窃盗事件。簡裁から地裁に移送され、被告人が一種の痴呆症患者であることが分かるなどし、弁護人受任後1年5か月かかって、執行猶予つき有罪判決(心神耗弱)。私は、事前に精神病院への入院を手配し、判決言渡し直後、裁判所の門前に待たせたタクシーで彼と精神病院に直行した。せっかく長期の勾留が終わったと思ったら、弁護人の手で入院。しかし、当時の私には、これしか思いつかなかった。今も思いつかない。しかし、本当にこれで良かったのか。
 刑事事件に限らず、民事事件や少年事件でも、自分の仕事の意義について、すっきりと得心できたことはない。
 高級ビジネスマンにも赤ひげ先生にもなれない私が、5年後も弁護士をしているのか、それすら自信がない。

豪華優勝杯を巡る熱き戦いの歴史が始まる
 3月18日、金沢区の杉田テニスコートにて記念すべき「第一回横浜法曹テニスクラブ会長杯・副会長杯争奪戦」が開催された。
 この大会は同クラブ内の大会で、実力に応じて2クラスに分かれ、トーナメント戦でそれぞれのクラスの優勝ペアを決めるものである。
 この大会を創設するにあたり、各クラスの優勝ペアに授与される優勝杯を用意することになったが、現クラブ会長の宮代会員と副会長の大友会員が、誰に言われるでもなく自発的に進んで喜んで寄贈した。出場者には事前にどのようなカップが贈られるのか知らされていなかったところ、初めてカップを見た会員からは「思ったよりも高価そうだ」等と自発的に寄贈した人に対しては失礼ともとれる同クラブらしい褒め言葉(?)も聞かれた。
 大会は曇天の下(決勝戦は雨中)ではあったものの熱い戦いが繰り広げられ、結果、会長杯は宮代洋一会員と?原千賀子さんのペア、副会長杯については宮下京介会員と筆者のペアが第1回優勝者として優勝杯を手中に収めることとなった。宮代会員は奇しくも自ら寄贈した優勝杯を第1回の優勝者として手にすることとなった。今後同クラブでは毎年この優勝杯を巡って熱い戦いが繰り広げられることとなる。
(佐藤 裕会員)

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編集後記
 今月号から慣れ親しんだ常議員会レポートを定期掲載しないことにしました。新たなコーナーとして「コーヒーブレイク」が始まりました。このコーナーは、当会会員に交替で、その思いを筆のまかせるままに書いてもらうものです。毎号の掲載ではありませんが、継続して掲載していく予定です。
デスク 國村武司   1面担当 岩田武司   2面担当 市川統子
        山本和代      
      3面担当 勝俣 豪   4面担当 常磐重雄

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