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ハラスメントの根絶に向けて
2024年02月28日更新
2024年2月27日
神奈川県弁護士会会長 島崎 友樹
私は神奈川県弁護士会の会長として、当会におけるセクシュアルハラスメント、パワーハラスメント、マタニティハラスメントなどの全てのハラスメントを絶対に許さず、ハラスメントの根絶に向けて全会員一丸となって全力で取り組むべきであることを強く訴えます。
弁護士は、基本的人権の擁護と社会正義の実現を使命としており、弁護士が、職場などでハラスメントを行うことが許されないのは言うまでもないことです。
しかしながら、近年、当会においても、ハラスメントに関する重大な懲戒事例が発生しています。また、当会が会員を対象に、2019年度及び2022年度に行ったハラスメントアンケートでは、問題があると思われる事例が多数挙げられており、会員が深刻な被害を受けていることも明らかになっています。
さらに、法律事務所の事務職員、司法修習生、依頼者などを被害者とするハラスメントについても、実態を把握するとともに、被害を防止、根絶していく必要があります。
当会は、ハラスメントの防止、解決のために、ハラスメントの防止に関する規則、セクシャルハラスメントを防止するために会員等が認識すべき事項に関する指針及びパワーハラスメントの防止に関する指針を制定し、ハラスメント相談の整備にとどまらず、弁護士として身につけるべきハラスメントに対する基本的な心構え等を示しています。また、2021年度からは会員の義務的研修である倫理研修において、ハラスメントに関する研修を行っています。
しかし、取組として十分とは言えません。
今後の課題として、ハラスメントに関する義務的研修の充実、ハラスメントアンケートのさらなる実施や回答の活用、ハラスメント相談の制度の改善や周知の徹底など、考えられる対策を速やかに実施していかなければなりません。
私は、以上のようなハラスメントに関する現状を踏まえ、全てのハラスメントの根絶に向けた取組に全会員一丸となって全力で取り組むべきであることを強く訴えます。
会員の皆様におかれましては、私の訴えの趣旨をしっかりとご理解いただき、ハラスメントの根絶に向けて、当会の取組へのより一層の協力と各会員の法律事務所における対応を行っていただきますよう、お願い申し上げます。
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