2019年02月20日更新
福島第一原発事故により神奈川県内に避難している60世帯175名の被害者を原告とする損害賠償訴訟につき、本日、横浜地方裁判所第5民事部(中平健裁判長)は、原告らの請求の一部を認め、国と東京電力に対し合計約4億2000万円の支払を命じる判決を言い渡した。
当会は、2011年3月11日に発生した東日本大震災の被災者に対し、発災直後から様々な支援活動に取り組んできた。とりわけ震災に続く福島第一原発事故のために神奈川県内に避難を余儀なくされ、長期間にわたって帰還が困難な状況にある方々に対し、県内各地で損害賠償の説明会や個別の法律相談を度々開催するなど、事故後今日に至るまで継続した支援活動を続けている。
しかし、現在の東京電力や行政による被害救済の水準は、甚大な原発事故被害に見合ったものになっておらず、根本的な被害者救済に至っていない。
こうした中、事故後8年の節目を前に今回の判決が言い渡された。当会としても、本判決をきっかけとして、より一層の被害者の救済が進むことを強く願うと共に、今後とも被害者の支援活動に取り組んでいく決意である。
2019年(平成31年)2月20日
神奈川県弁護士会
会長 芳野 直子
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