会員 伴 広樹(52期) |
常議員に配られる資料は、両面印刷にもかかわらず、厚さが1cmを超えることが多く、全ての頁に通し番号が付されて、ホチキス止めされている。資料は分厚いだけでなく、内容もよく整理されており、これに基づき、担当理事者や担当委員会の委員から議案についての説明がなされる。 |
常議員には、当会や日弁連の重要ポストを歴任された錚々たる顔ぶれが並び、鋭い意見や質問が頻繁に出される。これに対する担当理事者等の回答を聞くが、執行部は既に指摘された点を検討しており、熟慮のうえでの提案になっていることが多い。 |
それでもなお、常議員の問で意見が割れ議論が白熱することがある。時には議案提出者が再度検討することになり決議までいかないこともある。時には議論が熟した頃に絶妙な折衷案や修正案が出てくることもある。するとすかさず高柳議長から、「その案で議決を取るということでいかがでしょうか?」と提案があり、大方の常議員が賛成して可決されることになる。 |
これが私から見た常議員会の風景である。常議員会が何を決めているのかもよく知らないまま、初めて常議員に就任したが、その決議事項は会内の実に多様な問題に及び、しかもきちんとした議論を経てしばしば修正して可決されることに驚きを覚えた。 |
会長声明一つとっても、声明内容の一文にまで意見が出され、納得できる結論が得られるまで討論を行う。執行部や常議員の方々が、当会の運営をより良いものにしたいという思いで、真剣に頑張っていることが強く感じられた。 |
私は、常議員に就任する以前は、執行部と常議員には一種の馴れ合い(?)のようなものがあるのではないか、などと思っていたが、それは大変失礼な誤解であった。 |
常議員会には概ね出席しているが、先輩方の深い議論に圧倒されてしまい、自分の意見を述べる機会は多いとは言えない。しかし、もっと会務に対する理解を深め、いずれは、うまい折衷案が言えるくらいになりたいものである。 |