昨年10月29日、当会会館大会議室にて、憲法問題協議会主催の、取材の自由をテーマとする講演会が、日弁連人権大会のプレシンポとして開催された。 |
参加者は、会員を中心とする68名であり、会員以外にも、東京の弁護士、神奈川の若手新聞記者、将来のマスコミ志望の大学生なども参加していた。 |
前半は、沖縄密約をスクープし、後に、国家公務員法違反に問われた西山太吉元毎日新聞記者、及びマスコミ論を専門とする山田健太専修大学准教授の各講演、後半は、お二人の対談を行った。 |
お二人の対談の司会は、最近まで共同通信のデスクを務めていた北神英典会員が務めた。西山元記者は、現在もなお、沖縄密約の開示を求める裁判を闘っている。西山元記者の、37年経って裁判という場でジャーナリズムを実践しているんだという言葉、昨今は、既成の事実の上にたった報道をしていて、前提となる事実の是非まで切り込む姿勢に欠けている、との発言が印象に残った。山田准教授も最近のマスコミの衰退について興味深い話しをされていた。 |
5時から8時まで、休憩なしの3時間にわたる講演だったが、時間の経つのを忘れさせるほど密度の濃い充実したシンポジウムであった。 |
西山元記者の講演は、後日、「自由と正義」に掲載されるので、関心のある方は、そちらをご覧下さい。 |
(会員 石黒 康仁) |