横浜弁護士会新聞

2009年4月号  −4− 目次

支部便り とにかくアットホームです
県西支部 会員 野 剛
 昨年末に話題になった派遣切りの影響が小田原にも出ているのか、県西支部の多重債務相談などでも、派遣社員として登録しているものの仕事がなく相談に来たという人が多くなった気がします。妻の話では、ハローワークも年末頃から人が多くなったとのことです。ところで妻といえば、つわりがひどく私も困っていた時に県西支部事務局の方々に話を聞いてもらい、アドバイスをいただいたりしました。県西支部は規模が丁度良い(私見ですが)ためか、アットホームな雰囲気であり居心地が良いです。この文章を書くにあたり、横浜弁護士会新聞のバックナンバーを見にお邪魔しましたが、その時にも色々とお世話になりました。
 そういえば、県西支部の部屋には手作りのマップが壁に貼ってあり、お仕事スポットや美食スポットなども載っているため、かなり実用的です(なかなか食べ歩きができていませんが)。文章のつなぎがかなり強引になってしまいましたが、県西支部を私なりの言葉で表現すると、やはりアットホームの一言に尽きます。ところで、県西地域には弁護士会や裁判所の支部があり拘置支所もありますが、少年鑑別所にも「県西支部」ができないかなぁと思う今日この頃です。

コーヒーブレイク(7) 想像の翼を広げてどこまでも
 一昨年の夏、関ヶ原に出かけた。
 子供のころ最初に読んだ単行本は「太閤記」で、その後も豊臣とその家臣団の結末に興味があり、一度歩いてみたいと思っていた。
 徳川家康が陣を置いた桃配山に着いて立て札を読んでいて、小さな発見があった。
 桃配山は、壬申の乱に絡んだ史跡でもあることが判ったのだ。
 大海人皇子は大津京に向かう途中この山に立ち寄り、兵士たちの士気を鼓舞するため桃を配ったのだという。
 関ヶ原(不破関)を1日歩いて、そこは7世紀と16世紀の歴史が折り重なるようにして存在している場所であることを実感した。
 そんな1日を過ごしてから、飛鳥時代のことに興味が移った。折から、蘇我入鹿邸の跡が発見されたという新聞記事が掲載され、邸跡とともに、乙巳の変のあった飛鳥板蓋宮跡を見てみたいと思うようになった。
 暇もみつからないまま1年がたち、昨年の夏、夏期休暇もとらずに秋を迎えようとしていたある日、飛鳥弾丸ツアーを思いたった。
 翌週の平日、ついに飛鳥板蓋宮跡地に立つことが出来たのだが、そこは人家に囲まれたわずかな空き地で、いささか拍子抜けした。甘樫丘を歩き回り、発見されたばかりの入鹿邸跡を探したが、なかなかみつからない。ようやくたどりついたら、立て札さえもなく、門があって進入できない。
 仕方なく飛鳥の一般的な観光スポットをめぐり、物足りなさを感じながら、橿原市の串カツ屋に入ったら、縁があって、地元の飛鳥マニアの男性と知りあうことができた。
 その日の感想を述べると、その男性は、「あなたの求めているものは藤原宮跡にあります」と教えてくれた。
 藤原宮と言えば、天武天皇(大海人皇子)が建設を計画し、没後に持統天皇が夫の遺志を継いで完成させた宮殿である。壬申の乱の話しもしたので勧められたのだろうと思ったが、翌日現地にたって男性の真意はそれだけでなかったことに気付いた。そこには、7世紀以来皇室(のちに宮内庁)の管理であったために、開発の網にもかからず、広大な宮殿の空間がすっぽりと残されていた。おかげで、好きなだけ想像の翼をひろげることができたのである。
 いま、大海人皇子が壬申の乱で歩いた道を推測した本を読んでいる。いつか、一部でもその道を辿ってみたいと思っている。
(会員 藤村 耕造)

私のホビー(50) シャトルを打って四半世紀
会員 村松 剛
 当初予定していたサッカー部ではなく、雰囲気のよさに惹かれて友達と一緒に入部したバドミントン部。この中1の4月の選択からバドミントンとの付き合いが始まりました。
 深く考えずに入ったバドミントン部は、県大会上位の常連校。盆と正月以外は日曜日も含め毎日練習があり、バドミントンは生活の一部になりました。
 中学時代にやるだけやって、自分のセンスのなさを実感して、「他のスポーツをやろう」と思うのですが、結局、高校、大学とバドミントン部に入りました。
 大学4回生の春リーグで体育会を引退した後、司法試験を受験することになったので、バドミントンはしばらくお休みとなりました。
 司法試験に合格した年、中学時代の仲間とバドミントンを再開しました。以来、今日まで、途中でテニスラケットやゴルフクラブを握ったことはありましたが、結局バドミントンだけは続けています。
 和光の研修所時代は、毎週日曜日に東京都北区で活動するチームの練習や北区の大会に参加していました。筋肉痛で膝がガクガクになった不恰好な歩き方を気付かれないよう注意しながら、研修所の階段を手摺を伝ってゆっくり、ゆっくり登ったのが懐かしい思い出です。
 弁護士になってからは、旭区の代表として神奈川県や横浜市の大会に参加したり、スポーツ指導員の資格を取ってバドミントン教室のコーチをやったりと、学生時代の蓄えと若さでプレーヤーとしてやってきましたが、近年は寄る年波と練習不足に勝てず、バックアップ側に回るようになっています。
 現在は、旭区バドミントン協会の役員と旭区で活動するチームの代表をやっています。私の所属するチームは、会員数40数名で、高校生からもうすぐ古稀になる人まで様々な年齢と経歴の人が集っていて、バラエティーに富んだとても面白いチームです。仕事にかまけて練習にあまり出ない代表に代わり、皆が上手くチームを運営してくれています。
 中学のバドミントン部では今でも恩師を招いてOB会を開催しています。高校や大学のバドミントン部も継続して同期で集っています。シャトルを打つ打球感が好きでバドミントンを続けてきましたが、ここまで続けられたのは、良い仲間にめぐり合えたからだということを、この原稿を書く機会を与えられて改めて認識しました。

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編集後記
 臨時総会を傍聴しました。これまで当会をリードしてきたベテランの先生方、事務所経営の安定している先生方は、弁護士の理想や理念に忠実なようです。しかし、最近登録されて将来に不安を抱いている若手の弁護士とは感覚がずれてきているように感じました。
 もっと多数の会員が意見を表明して、これからの会の方向を決めましょう。
デスク 安田英二郎  1面担当 両角 幸治  2面担当 堀之内和英
     3面担当 山田 一誠  4面担当 須山 園子

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