横浜弁護士会新聞

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2005年1月号(3)

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「中越地震」法律相談ボランティアに参加して 会員 小長井雅晴
 11月28日朝7時30分羽田発の飛行機で新潟空港に到着。高橋理一郎会長、星野秀紀会員、池田哲也会員、それに私の4名が参加。空港には新潟県弁護士会の足立定夫会長が自家用車で迎えに来て下さった。同弁護士会館で佐藤明・板垣剛同会会員と合流する。法律相談は午後1時からなので、午前中は現地視察のため震源地近くの長岡市六日市に向かう。関越自動車道は一部仮舗装で国道17号線には亀裂が入ったままである。被災家屋は屋根に青いビニールシートが掛けられているからすぐにわかる。車を止め被災地を歩く。傾いている家、窓が消失し内部の損壊状態が剥き出しの家、外見は何ともないように見えるが「危険」と赤紙の貼られた家。家中を見て下さいと言うので立ち入ったところ、建物自体が傾斜し壁は崩れ亀裂が入っており住める状態ではない。信濃川・妙見堰では皆川優太ちゃんが奇跡の生還をした崩落現場を対岸から見る。ここで長岡市役所(高橋と私)、小千谷市役所(星野)、川口町役場(池田)に分かれて法律相談に向かう。長岡市担当者は私どもと足立会長、高橋賢一(長岡支部)会員と4名で無料法律相談を実施。敷地が土砂崩壊したという借地人の相談、地震の5時間前に中古住宅の売買契約を締結し建物が毀損した買主の相談など震災地ならではの相談が入る。関弁連管内では大規模地震の予想される単位会が多いので、関弁連か十県会で継続的な勉強会と支援対策を検討する協議会を立ち上げる必要性を痛感した。会員の皆様には法律相談ボランティアへの参加と義援金の寄付をぜひお願いしたい。

弁政連神奈川県支部が設立 国会議員ら44名迎えて
 11月25日、当会会館内において、日本弁護士政治連盟神奈川支部の設立総会が開かれた。神奈川支部会員111名のうち53名が出席して、支部規約の承認、役員の選任等がなされた。初代支部長には、小林嗣政会員が選任された。
 続いて、支部設立祝賀会が催された。参加者は国会議員32名、県議会議長、県下各市町村長ら7名、日本弁護士政治連盟理事長ら併せて44名で、会員も含め約100名となり、盛況であった。
 まず、小林支部長が弁政連が政治の社会と弁護士会を結ぶ架け橋的存在であることを強調しつつ、本日、神奈川支部が設立されたことを報告するなどし、就任の挨拶を行った。
 次いで来賓の久保井一匡日本弁護士政治連盟理事長から弁政連の意義と今後の発展を期待する挨拶があった。在野法曹の政治力が今後どのように生かされていくか、注目しなければならない。
(尾立孝司会員)

大規模災害に備えて士業団体間のネットワーク構築
 11月30日、「神奈川県大規模災害対策士業連絡協議会」の設立調印式がロイヤルホール横浜で行われた。
 同協議会は、地震などの大規模災害時に、関連士業団体が相互に協力し合って復興支援に協力できるよう、事前に情報交換やその準備活動をすることを目的としており、県内の11の士業団体が会員となって設立された。首都圏における関東大震災級の地震はいつ起きてもおかしくないと言われており、災害時における県民の権利救済に期待が寄せられる。なお、調印式後は懇親会が開催され、神奈川県防災局の村山正和局長が祝辞を述べるなど、自治体の関心の高さもうかがわれた。
 なお、協議会の会員となった士業団体は以下の通り(五十音順)。
 神奈川県行政書士会、神奈川県司法書士会、神奈川県社会保険労務士会、神奈川県土地家屋調査士会、社団法人神奈川県建築士会、社団法人神奈川県建築士事務所協会、社団法人神奈川県不動産鑑定士協会、社団法人日本建築家協会JIA神奈川、東京地方税理士会、日本公認会計士協会神奈川県会、横浜弁護士会

常議員会レポート 第10回(平成16年12月9日)
 自衛隊のイラク派遣期間延長問題に関する会長声明、憲法改正国民投票法案に関する意見書など、当会としての重要な意見表明に関する議題が上程され、人権擁護委員会委員による説明等もふまえて、慎重な審議がなされた。
〈第1号議案〉
 横浜市情報公開・個人情報保護審査会委員ほか行政関係委員の推薦案件につき、いずれも提案どおり異議なく承認した。
〈第2号議案〉
 登録換えによる入会申込者の入会許否について、小委員会を設置して、申込経緯等に関して慎重に検討することとした。
〈第3号議案〉
 自衛隊のイラク派遣期間延長問題に関し、「現状の下で自衛隊の派遣期間を延長することに反対であることを表明するとともに、今後の自衛隊の速やかな撤退を求め、これについて徹底した議論を再度尽くして、慎重かつ冷静にわが国及び憲法の平和主義の現状と将来を見極めるべきことを強く訴える」との趣旨の会長声明を発することを承認し、内閣総理大臣、外務大臣等のほか、県内選出の衆参議員にも声明文を送付することとした。
〈第4号議案〉
 憲法調査推進議員連盟の日本国憲法改正国民投票法案に対する日弁連の「憲法改正国民投票法案に関する意見書(案)」につき、当会としては、日弁連の意見書(案)に基本的には賛成であるが、現段階で、憲法改正や国民投票法制定の是非についての価値判断の先行を印象づける意見書とならないよう注意すべきとの観点から、投票率及び投票資格年齢に関する具体的意見については、削除あるいは問題点の指摘に止めるべきであるとする意見書を提出することとした。
〈第5号議案〉
 総合法律相談センターの多重債務相談を無料化することを了承し、これに伴う同センター運営要綱等関係法規の一部改正を承認した。
〈第6号議案〉
 本年10月に発生した長崎県弁護士会所属弁護士への業務妨害事件に関し、このような暴力等による業務妨害事件の再発防止のための厳正かつ適切な処理を関係機関に対して強く求めるととともに、当会は、今後も弁護士に対する業務妨害に対して一歩も引くことなく厳然と対処する覚悟であることを改めて宣明するとの会長声明を発することを承認した。
〈第7号議案〉
 神奈川住宅紛争審査会の会館内への移転に伴う4階和室と3階相談室一部の改装について、事後承認を得たいとの提案に対し、今後、各フロアーの性格に配慮して会館全体の使用方法を検討してほしいと求めたうえ、本議案については承認した。
〈第8号議案〉
 本部業務課第2係配属のパート職員3名の採用を承認した。
〈報告事項〉
 前回常議員会で質問のあった非常勤裁判官と包括外部監査人の兼務に関する最高裁任用局への照会結果のほか、和解あっせん・仲裁手続細則の制定、新規登録弁護士研修(倫理研修)の実施報告及び事務職員に対する冬季賞与支給などについて報告があった。
常議員からズバリひとこと
 私が常議員になったのは、同期会で「内側から弁護士会を見ることは勉強になる。」と言われたからだった。しかもそのときの約束は、「全回出席・全回発言」だった。しかし、いざ会議になると普段は名前だけをしか知らない先輩方と狭い会議室で議論をするのは、正直、気が重かった。その上、送られてくる資料に目を通すことなく出席してもなかなか発言できないことも多い。どうやら同期会の約束は半分しか果たせそうにない(切腹!)。
(52期 寺崎時史)

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