横浜弁護士会新聞

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2001年12月号(2)

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悪いことをした人を弁護するのはなぜ 高校生の裁判傍聴会
一〇月二日、一六日、三〇日の三日間、県下の高校三校(県立一校、私立二校)の参加を得て、高校生裁判傍聴会が行われた。
 当日は、午前九時に弁護士会館に集合し、刑事公判手続の説明の後、午前一〇時より実際の刑事裁判を傍聴、その後質疑応答が行われた。
 参加した生徒達の多くが傍聴は初めてとのことで、傍聴前は少々緊張気味であったが、傍聴後の質疑応答では、「悪いことをした人を弁護するのはなぜですか」というよく出る質問から、「被告人との信頼関係はどのように築くのですか」といった筆者の方が教えて欲しいような質問まで、多数の質問が出た。
 興味深い質問をいくつか紹介する。
* * *
「被告人の言っていたことは本当ですか?」
(うっ、ストレートな)
「被告人への質問で、弁護人が聞いていないことを被告人が話したらどうしますか?」
(こまるよなぁ〜)
「裁判官はマスコミなどの報道に影響されないのですか?」
(されないと思うけど、自分だったらどうだろうか。)
「裁判員制度ってどんな制度ですか?」
(勉強しないと…)
* * *
 傍聴会の引率をするたびに参加者からの質問・意見にははっとさせられ、裁判利用者の意識に触れる貴重な機会となってきたが、高校生ということからか、いつも以上に素朴、かつ、率直な疑問・意見を聴くことができたように思われる。
 今回の傍聴会は、司法教育に対するニーズが高まる中、従来より当会司法改革推進委員会が行ってきた裁判傍聴会を拡大する形で行われたものであるが、来年以降も是非継続したい企画である。
 最後に、傍聴会後に回収したアンケート用紙の中から、生徒達の感想のいくつかをそのままの表現で。
* * *
「ドラマで見るのとイメージが違った。」
「人を裁くのは難しいことだと思った。」
「裁判所の建物がきれいで、椅子も座りやすかった。」
「一日に行われている裁判の数が多くて驚いた。」
「裁判官と弁護人が女性だったが、迫力があってかっこよかった。」
「検察官が早口だった(要旨の告知のことか?)。」
「裁判官、検察官、弁護士は体力のいる仕事だと思った。」
「裁判を身近に感じた。」
(司法改革推進委員会司法教育部会  狩倉博之)

法曹3者対抗 ソフトボール大会
弁護士会7年振り2度目の優勝!!!
MVPに決定打 阿部雅彦会員
 一〇月一〇日、秋晴れの下、今年も法曹三者対抗ソフトボール大会が横浜スタジアムで行われた。今年は、弁護士会が、検察庁の連覇を阻止して七年振り、二度目の優勝を果たした。「今年は狙っていく」と公言していた瀬古監督は、決勝戦の先発投手に「野球部元エース」の須須木会長を投入し、バックには野球部現役をシフト、まさに「狙って取りにいった優勝」といえる。裁判所チームは、セカンド仁田(地裁所長)、サード原田(家裁所長)、ショート田中(一刑部長)のベテラン内野陣の「枯れた守備」が途中で電池切れ?したのが残念だった。
【第1試合】
検察庁17:裁判所5
弁護士会5:司法修習生6
(※司法修習生チームは今年も勝っても決勝に進めないという「超ローカル・ルール」のため弁護士会チームが決勝進出)
【優勝決定戦】
弁護士会10:検察庁6
【3位決定戦】
司法修習生8:裁判所4

新規登録弁護士研修会開催される
 一〇月一七日、横浜弁護士会館において、新規登録弁護士研修会が開催された。
 内容は、須須木会長の挨拶に始まり、森田明会員の司会の下、「弁護士業務活動上の注意点など」(北田幸三会員)、「新規登録弁護士研修制度について」(森田明会員)、刑事弁護ガイダンス(金子正和会員)、法律相談ガイダンス(武井共夫会員)、多重債務ガイダンス(石井誠会員)、「弁護士会の活動・会務について」(会員)、協同組合ガイダンス(箕山洋二会員)と、充実したものであった。
今後の新規登録弁護士個別研修の説明が大部分を占めたが、実践的な内容を含むものもあり、とても参考になった。また、永井前会長のざっくばらんなお話しを聞くこともできた。
 研修会終了後、新入会員歓迎会が中華街「華勝楼」において開催された。
 こちらは、研修の真剣な雰囲気とは打って変わって、特に部活動の勧誘等で大いに盛り上がり、二次会、三次会と続き、楽しいひとときを過ごすことができた。
(佐藤 正知会員)

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