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不動産の管理を子どもに任せたい |
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2022年07月27日更新信託
ここのところ体が思うように動かなくなり、私が所有している不動産の管理が負担になってきました。私には長男と長女の2人の子どもがいるのですが、長女に相談したところ、長女が私の代わりに不動産を管理することを了承してくれました。ただ、私が亡き後に子ども達の間で争いが生じるのは避けたいという思いもあり、長男も長女も納得する形で、長女に不動産管理をしてもらいたいと考えています。何か良い方法はないでしょうか。
希望を叶える1つの方法として、お子さんとの間で信託契約を締結することがあります。
信託では、ご自身が希望する財産を他の人に譲渡し、その管理を他の人に任せることができます。この時、財産から生じる利益をご自身が得られるように定めることができる点が信託の特徴です。
今回の件で言えば、長女に不動産を譲って管理を任せつつ、ご自身が不動産から生じる利益を得られるように合意することができます。
懸念されているご自身が亡くなられた後の点については、お子さん達のご希望によるところもありますが、たとえば信託契約の内容として、①ご自身がご存命中には不動産の管理を長女に任せる(不動産からの利益はご自身が得る)、②ご自身が亡くなられた後には長女のみならず長男も不動産からの収入を得られることを定めることで、将来にわたってお子さん達がいずれも納得する形での不動産管理を実現することができます。
ただし、信託を検討する上で注意すべきは、契約を結ぶ当事者が契約の内容を理解できるだけの判断能力を必要とする点です。すでに現時点で判断能力に支障が生じている場合は、その支障の程度にもよりますが、信託以外の方法をとるべき場合があります。
どういった信託の内容を定めるか等、信託契約の内容ももちろん重要ではありますが、これに加えて、信託契約を適切に成立させるためには、多くの場合、公証役場や金融機関等との協議も必要になります。そのため、信託契約にご興味があれば、一度、弁護士に相談されることをおすすめします。
関連情報
回答者情報
弁護士名 | 松本 唯史 |
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事務所名 | 横浜みなとみらい法律事務所 |
事務所住所 | 横浜市中区尾上町6丁目83番地 東横尾上町ビル7階 |
TEL | 045-319-4026 |
FAX | 045-319-4036 |
Webサイト | https://www.ymm-law.jp/ |
こちらに記載の事務所情報等は執筆当時の情報です