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辞めさせてくれない社長 |
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2018年12月28日更新労働
私には妻と子が2人います。大手商社に社員として入社しましたが、40歳を機に友人と起業することになりました。会社に相談したところ、「誰のおかげでここまでこれたんだ。いま抱えている仕事はどうするんだ。そんなに無責任なことするんだったら、前のミスで被った損害を賠償してもらう」などと言われ、やめさせてくれません。契約期間は特に定められていないのですが、どうしたらよいでしょうか。
労働者には、職業選択の自由(憲法22条1項)が保障されており、辞職の自由も認められています。また、期間の定めのない労働者の場合、2週間前までに辞職を申し込むと、意思の到達から2週間経過後に労働契約が終了します(民法627条)。なお、この際、使用者側の同意を要しない辞職の効果を生じさせるために、明確に退職の意思を表示しましょう。
したがって、2週間後に会社を辞めるということを明確に口頭または文書で通知すれば、会社を辞めることができます。社長の許可は不要です。
また、労働者は、仕事によって会社に生じさせた損害を賠償する義務を常に負っているわけではありません。なぜなら、使用者は労働者を使ってお金儲けができているからです。このことは、種々の裁判例でも認められているところです(ex.茨城石炭商事事件・最高裁昭和51年7月8日判決)。
もっとも、労働者に重大な過失が認められるような場合等、損害賠償請求の一部が認められた事例もありますので、ご自身に過失が認められるかご心配な方は、お早めに弁護士に相談してください。なお、損害賠償義務を負う場合であっても退職できなくなることはありません。
関連情報
働く人の法律相談
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回答者情報
弁護士名 | 辛 鐘建 |
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事務所名 | 横浜法律事務所 |
事務所住所 | 横浜市中区相生町1-15 第二東商ビル7階 |
TEL | 045-662-2226 |
こちらに記載の事務所情報等は執筆当時の情報です