会員 山本 一行 |
フランス、スペインに続き、当会美術同好会海外スケッチ旅行の第三弾は、韓国である。メンバーは、団長大川隆司会員、岡村共栄会員、稲生義隆会員、小川芙美子さん(千葉県弁護士会)、福庭須美子さん(元横浜地裁書記官)、堤浩一郎会員のご令嬢和歌子さん、そして私の7名。堤さんを除けば私が最年少である。 |
第一日目 曇り |
朝7時20分羽田空港国際線ターミナルに集合。出発ロビーで、大川団長入念な準備を披露。ガイドブック3冊を熟読の外、旺盛な知識欲は、朝鮮の歴史、ハングル文字の解読までに及び、一同ただただ感服。この大川団長の指示に従って行動すれば安心の筈だった。 |
大川団長の第1日目のスケジュールは、地下鉄に乗って国立中央博物館の見学。ところが…。まず、地下鉄の駅へたどりつくまで遠廻りをしたのはご愛嬌。切符(カード)を購入するのに手間取ったのもご愛嬌。タッチをして入場しようとしてバーにつかえたメンバーがいたのもご愛嬌。最後に、大川団長の指示のもと乗った電車を間違え、メンバーは、ソウル市内を行ったり来たり、とうとう3本目の電車を降り、タクシーで国立中央博物館へ行く羽目になってしまった。ほうほうの体で目的地へたどり着いたメンバーの目からは、大川団長に対する信頼感は失われていた。 |
夕食は、海鮮鍋を、というのが大川団長の主張であったが、もはや大川団長の意見は通らない。「やっぱり焼肉でしょ。」ということになり、合流した岡村会員の依頼者の案内で明洞(ミョンドン)の焼肉屋へ。さすがに韓国の焼肉(骨付きカルビ)は美味い。海鮮チヂミも、カンジャンケジャン(ワタリガニの醤油漬け)も美味い。食べ放題のキムチは絶品。ということで一同大満足。 |
しかし、大川団長はめげない。焼肉屋へ来る途中で見つけた寿司屋に行ってみようと提案。男3人が同行。ところが寿司屋は既に閉店。隣にある日本語で「まぐろ」と書かれている店へ入り、メジマグロに金粉が乗っかっている刺身を肴にジンロを飲むことに…。 |
第二日目 雨 |
地下鉄に懲りた面々は、タクシーで景福宮(キョンボックン)へ。約1時間の自由行動の後、大川団長の後について古い町並が続く北村(プッチョン)エリアを散策。大川団長が目指すは、あさりの煮込みうどん(クッス)と韓国餃子(マンドゥ)の店。大川団長は健脚。集団は2つに分かれ、その後長い列となり、とうとう最後列が見えなくなってしまった。待つことしばし。最後の人が、店先で売っていたトッポッキを片手に追いついた。余程お腹がすいていたらしい。雨中一万歩の強行軍のためもあって、料理は美味い、ビールもすすむ。料理は前記2品のみ。店内は満席。やはり、特化するとこうなるものか。 |
〈すっかり自信を取り戻した大川団長のお話は次号〉 |