横浜弁護士会新聞

2008年12月号  −3− 目次

税務・登記も相談でき盛況 三会合同相談会開催される─
 10月11日午前10時〜午後4時、かながわ県民センター2階において、三会合同相談会が開催された。
 三会とは、東京地方税理士会、神奈川県司法書士会、当会である。もともとは、今ほど士業広告が盛んでないころ、もっと手軽に相談を受けたいという県民の方々のご要望に応えることを目的として発足し、毎年秋に開催されている、伝統ある相談会である。
 今年が何回目かは定かではないが、無料相談会がそれほど珍しくなくなった現在でもなお、法律に限らず税務や登記などについても一度に相談が出来るという、他の相談会にはない利便性が受けてか、例年多くの県民の方々にご利用頂いている。
 今年の相談受付人数は、65名であった。ただ、相続案件など、一人でそれぞれ弁護士(法律)・税理士(税務)・司法書士(登記)と2〜3件の相談をしていかれた方も少なくないため、のべ相談件数はさらに多いものと思われる。
 当会会員からは12名(午前8名・午後4名)の協力を得て、ほぼ時間いっぱい、場合によっては予定時間を超えて、熱心に相談が行われた。担当会員の協力に、改めて感謝申し上げたい。
 余談であるが、今回の準備中一番印象に残ったのは東京地方税理士会のポスター(釈由美子さん)である。賛否両論ありそうだが、衆目を集めるという意味では効果的であろう。試しに当会も芸能人をポスターに採用してみては?
(会員 安富 真人)

常議員会のいま 常議員会報告のファックスはぜひご一読を
会員 上田 幹夫
 本年度の常議員会は、4月から月1回程度のペースで開催されており、その回数は本原稿執筆時点で8回となっている。本稿では、最近の議論の中で、私が個人的に特に興味を持ったものについて紹介したい。
法律相談センターにおける相談料、相談謝金の改訂
 来年度(平成21年4月1日)から、一部の相談場所での一般法律相談を除き、(1)1件の相談時間を45分から30分へ短縮する(2)相談料を1回7875円から5000円に減額する(3)相談担当者への相談謝金を1時間あたり7000円から6000円に減額するとの議案が出され、活発に議論された。
 これについては、弁護士の本来業務である法律相談に対する対価として不十分ではないかとの慎重論もあったが、法律相談センターの相談件数の減少に対処するために必要との意見が多数を占め、最終的には無事可決された。
横浜地方検察庁厚生会が記録謄写事業から撤退
 横浜地方検察庁における謄写業務について、厚生会が記録謄写事業から平成21年3月末で撤退することが決まったとの報告がなされた。
 厚生会撤退後の謄写事業がどのように行なわれるようになるのかは、現時点では流動的であるが、サービスの低下を招かない形で継続されるよう、弁護士会としても努力しているとの報告がなされた。
 以上、常議員会の様子のごく一部をご紹介したが、個人的な印象として極めて活発に議論がなされていることにまず驚いた。また、常議員会で議論されていることは、上記のとおり我々の日常業務に直接影響するものであって、大変興味深い。
 会員の皆様も、事務所に届けられる常議員会報告のファックスは、ぜひご一読を。

新こちら記者クラブ 中年記者誕生
 私はテレビの仕事に携わって20年、ずっとカメラの仕事をしてきた。阪神淡路大震災を筆頭に、オウムサリン事件、小泉総理や天皇陛下の密着取材など歴史的な出来事を、レンズを通して体感できたことは、現在の自分にとって何物にも代えられない宝物だ。ずっと私は映像があってのニュースであり、原稿は補足説明で二の次だと軽視していた。
 ところが昨年「横浜支局の後任を探している、やってみないか」と声がかかった。もちろんカメラの仕事が中心だが、記者の仕事もやってもらうことになるとのこと。当時私は40歳。今まで技術一筋で文章を書くのは大の苦手。かなり悩んだ。だが十数人の中から自分が選ばれたという名誉もある。やれるだけやってみることにした。
 いざ踏み込んでみると、神奈川県すべての事件や裁判、行政などを一人で担当することになり、9割が記者の仕事だった。騙された。これが中年記者誕生の経緯だ。
 あれから1年。司法記者としても、いろいろな裁判を取材してきた。弁護士や検察官の陳述が早口だと、すべてを聞き取れずイライラ。ただ、1つの刑事事件を発生から判決まで見てきたときは、被告に対してついつい情が入ってしまい、心の中で「がんばれ」と応援したくなることも。
 まだまだ半人前にも満たない私だが、この貴重な記者経験を今後の人生に生かしていければと思う。
(テレビ東京司法記者 小川 賢一)

理事者室だより8 弁護士フェスタに来て下さい
副会長 齋藤 佐知子
 ようやく秋らしくなり、気がつくと既に今年度の理事者の任期も折り返し地点が過ぎたところである。
 ところで、12月21日には弁護士フェスタが開催される。今回は、会場となる開港記念会館全館を抽選で確保できなかったために若干手狭な中での開催となるが、企画は例年に変わらず充実した内容となっている。
 来年5月の裁判員裁判の開始が決定し、模擬裁判などを通じて具体的なイメージも固まりつつある。そこで、今回は、メイン企画で裁判員劇に現役の裁判官・検察官にそれぞれ裁判官・検察官役でご参加いただき、「がちんこ」勝負を繰り広げるとともに、劇の後は、裁判員裁判についての座談会を通じて、市民に具体的な裁判員裁判の運用をご理解いただく企画を考えている。
 11月初旬からは、劇の稽古も始まり、プロの演出家による厳しい叱咤激励の中、最高のパフォーマンスを演じられるよう、出演者は日々精進しているものと思われる。
 その他にも、人権賞の授賞式を始めとして、字数の関係で全てを紹介できないが、無料法律相談、委員会・同好会などによるシンポ・展示・劇など充実かつ楽しい企画が満載である。
 弁護士フェスタも回を重ね、多数の市民のご来場をいただき、弁護士会と市民の交流の場として、また、弁護士会の情報発信の場として、定着している。多くの会員のご参加とご協力を切にお願いする次第である。

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