関内食べ歩き(ランチ編) |
人の味覚は、空腹感、体調、情緒によって左右される。よって前回旨いと感じた店も次に行くと、こんなものかと思うことも良くある。 |
そこで、今回私が紹介する各店は最低5回以上は足を運び味を確かめた関内屈指の名店です。 |
(1) 和 食 |
和食は海岸通りの「花菱」が良い。加賀調理職人の主人が1人で切り盛りする魚中心のお店である(平均単価800円)。刺身良し、フライ良し、絶品は「煮付け」。季節により、銀だら、かれい、中でも黒むつが最高。その豊潤なだし汁と肉厚の切り身の食感は他店の追随を許さない。 |
(2) 洋 食 |
洋食は相生町の「ぷらむ」が渋い。昔のジャズ喫茶風の店内は一見暗い感じだが、古くからある「横浜の洋食ランチ」の伝統をそのまま見せてくれる。私はメンチカツ定食(680円)が定番。かつて、伊勢佐木町や野毛に数多くあったこの種の洋食屋が次々と姿を消していく中、いつまでもお元気で! |
もう1つ、相生町の「海南亭」ハンバーグランチ(950円)は絶品です。 |
(3) 中 華 |
中華料理は中華街に限ると言う人もいますが、関内では「大雅飯店」が豊富なメニューを揃えている。Bラブセット(チャーハンと八宝菜、850円)、スーラーメン(酢が入った人気品)が定番だが、冬季限定の牡蠣そば(950円)は当店で最高の名品。 |
(4) ラーメン |
いわゆるラーメン店はこの20年不作である。その中で伊勢佐木町の有隣ファボリの並びにある「来々軒」の味噌ラーメン(750円)は1度行ってみる価値がある。「本店」は札幌のラーメン横丁にあり、麺は札幌から空輸している。 |
昭和40〜50年代の本格札幌ラーメンの味を惜しむ人には是非お勧めである。 |
(5) 日本そば |
日本そばは、弁護士ビル裏の「藪真」。太くこしのある麺と関東風のだし、毎日食しても飽きないという人もいる。「磯揚げそば」(750円)は大根おろし、天カス、焼海苔をほど良くブレンドした名品。「かき揚げ天せいろ」はせいろに小海老のかき揚げがつゆと一緒に付くもので、小海老を噛みながら、そばをすする食感が小気味良く、胃に解放感が広がる。 |
(6) とんかつ |
とんかつは「とん亭」が閉店した後、馬車道裏の「丸和」のとんかつ定食(1100円)が美味しい。開店して15年程だが、徐々に味が向上している。良質の肉に下味を付けた衣をつけてラードで揚げる。ジューシーな仕上がりは近くにある「勝烈庵」より旨いという人も多い。 |
(7) たまには |
少し懐が暖かいときには、尾上町の「わかな」でうな丼(2100円)を食べよう。うなぎと極上の米飯が事前に暖めてある丼にもられて配膳され、そのハーモニーに酔うことしきり。肝吸いも注文してゆっくり食べよう。 |
同じく天ぷらが好きな人には相生町の名店。「天富」。昼は2100円の定食で十分。目の前で揚げられる各品を見ながらビールでも? お、とっとっと……。 |