2004年5月号(1) |
県西支部長 三竹 厚行 | |
支部会館開設は長年の願いだった。前年度はじめに箕山執行部が各支部の支部会館開設を方針にかかげ、地裁支部の建物も平成15年度中に新築竣工予定だったこともあり、今こそ「(裁判)所を出て街に出よう」と支部の幹事会・財務委員会で具体的検討をはじめた。 | |
法律相談センターとの一体化により職員を集中し会務の遂行能力を増強することを踏まえ、場所的・面積的にふさわしい物件がないか、幾つかの物件の賃貸条件を調べ、その中で朝日生命小田原ビルが裁判所にも近く駅からも遠くなく適切であるとの結論を得た。 | |
しかし、支部会館開設にあたっては財政的問題を考える必要があった。箕山会長が支部連絡委員会の場で「支部会館開設費用は会として負担すべきである」と意向表明したのを受け、支部としても支部会員集会・支部総会で本部への財政的貢献を論議し、国選報酬のうち一定額を本部に納付する等の決議をした。 | |
支部会館の開設と盛大な式典の開催には、一昨年の裁判員劇上演・昨年の裁判員ビデオ上映会開催に引き続き、当支部の若い会員が結集した。このような支部の力と、支部事務所開設によりさらに密接となった自治体・関係団体との関係を結合強化させて県西地域における会の活動を一層発展させていきたい。 | |
会の力を集めて開設した支部会館は会の財産である。21世紀に入った今、長き伝統を誇る当会が時代と社会状況に対応しさらに発展を遂げるために、本年度において相模原地域に続いて会の活動拠点を得たことを、改めて喜びたい。 | |
県西支部会館・小田原法律相談センターの開設と開所式・披露パーティーの開催にご尽力・ご協力頂いた箕山執行部と会員の皆様方に感謝を申し上げる。 |
県西支部会館・小田原法律相談センターの開所式典は、平成16年3月13日、小田原城址公園にある報徳会館で行われた。参加者は式典前に、以前と比べて格段に快適になった支部事務所を見学した。式典には弁護士会だけでなく、県西地域で活躍する各方面の関係者約130名が集まり、県西支部の歩みを振り返ると共に、地域におけるより良い司法サービスのため業種を越えて協力していくことを確認し合った。 |
会長 高橋理一郎 |
本年1月6日の相模原支部会館の開設に続いて、県西支部が3月6日に支部会館を開設した。 |
これは、裁判所の中の弁護士という社会的なイメージを払拭し、支部会館拠点として、法の権利の守り手として、積極的に社会に交わり、貢献していこうという支部・本部一体となっての取り組みの現れである。 |
ところで、県西支部といっても未だ馴染みが薄いが、従前は小田原支部と称していた。小田原支部という名称は、歴史と伝統のある名称である。しかし、小田原市に限らず、6市11町1村という守備範囲から、市民に分かりやすく利用しやすい支部とするためあえて慣れ親しんだ名称を県西支部に改めたという。誰のための司法かというまさに今次の司法改革を体現する出来事であり、県西支部の先生方の英断には、深く敬意を表する次第である。 |
本新聞2月号で、大谷豊相模原支部長が、「支部会館開設の最大のメリットは、横浜弁護士会相模原支部が地域住民に認知され、市民に対しての司法サービスをより拡充できるところにある」と語っていたが、まったく同感である。特に、この県西支部は、62名の会員を擁し、支部といっても、全国52弁護士会中、16会よりも大きい支部である。 |
この県西支部が支部会館を拠点に本格的に動き出すならば、県西地域の住民にとって何よりも頼もしい存在となるものと思われる。最近の活動状況を見ていると、今次の改革は支部からという支部の熱い思いが感じられる。 |
先日、弟に誘われて久々にジャズのライブを聴きに行った。若手中心のグループだったが、自己満足に流れることのない選曲と演奏で、ジャズの躍動感を存分に楽しませてもらった | |
音楽に関しては雑食性で、古今東西、洋邦問わず「つまみ聴き」をしているのだが、その中でもジャズは特別な場所を占めている。チャーリー・パーカー、マイルス・デイビス、ジョン・コルトレーン。ジャズの『巨人』たちが遺した演奏は、今もまったく色褪せずに音楽の本質を教えてくれる素晴らしい教師である | |
ジャズの演奏における重要な要素として挙げられるのが、『インプロヴィゼーション』(即興)、いわゆる『アドリブ』である。演奏者は曲のメロディ(テーマ)をモチーフとしつつ、それを自己の感性で分解し、時に破壊してアドリブ演奏を行う。演奏者同士がアドリブにより相互に感応し合い、刺激し合うことで曲が活き、演奏が活き、何よりも演奏者自身が輝きを増す | |
「マニュアル世代」。私を含めた若手の弁護士は、そう評されることが多い。個人的には反論の余地がないのが情けない限りである。いつか、そんなレッテルが霞むようなクールなアドリブを決めて、自分が輝き事件が活きるような仕事ができたら…。古いレコードを聴きながらそんなことを考える今日この頃である。 | |
(山田一誠) |
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