2003年9月号(4) |
会員 勝山 勝弘 | |||
趣味×◎○▲=寄付 | |||
「現実的なものは理性的であり、理性的なものは現実的である」これは或る哲学者の言葉ですが、私の趣味である競馬にも深く関連する。一方、競馬はギャンブルにすぎないという強い批判がある。しかしながら、競馬の結果は決して偶然の輸贏ではなく、そこには勝因・敗因がある。生産者、馬主、調教師、厩務員、騎手など、様々な人々が関与して勝敗を競っているのが競馬であり、他のホビーと同様、かなり奥が深いものなのである!? | |||
私が、勝馬投票券(以下馬券という)を購入したのは、史上最大のアイドルホースであるハイセイコーが中山競馬場に登場する約1年前のことである。ハイセイコーは雄大な馬格をしており、強烈な勝ち方をした競走馬で、競馬場のターフを駆け抜けるダイナミックなフォームは実に印象的であった。それから以後、濃淡はあるものの現在まで馬券を購入し続けている。司法試験受験中にも、真法会等の答練会場があった後楽園校舎ではなく、後楽園場外馬券売場に直行していた。なお、これまでの購入総計金額は定かではないが、私が中央競馬会に相当の「寄付」をしていることは確かである。そのため、競馬で借金をした多重債務者には「どんな買い方をしたの」とつい質問してしまう。他のお買い物と同様、買い方が問題なのである。 | |||
馬券を購入するまでには、各種の情報を分析しなければならない。まず、出走場の脚質(逃げ、先行、差し、追込に大別される)を見てレース展開を推理する。そして、出走馬の調子を調教タイムと厩舎関係者のコメント等をもとに判断する。距離によっては、血統にも注意しなければならない。騎手の交替など、様々な情報に注意しながら、購入する馬券を決定するのであるが、人気とか予想配当というものがあり、決定に大きな影響を与える。私には、低額配当より高額配当の馬券を購入してしまう弱点があるからだ。 | |||
もっと、現実的かつ理性的に決定しなければならないのに、万馬券という、百倍以上の配当の馬券にひかれるのである。先週も超万馬券を取り損ねてしまった。そんな訳で反省しつつも、「もう少しで還付される」という希望を胸に、今週も競馬会に「寄付」をしつつ競馬観戦するのである。 | |||
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同一レースで3種類の万馬券を一度に当てた時の記念馬券 |
「士」稼業とスケールメリット |
第56期司法修習生 大宮 立 |
武士とは本来孤独な職業です。剣道、柔道、相撲、空手など、日本のスポーツは個人技で勝負するものが多いことからも、その精神を窺い知ることが出来ます。 |
弁護士業は、日本古来の職業ではなく、明治維新以降西欧諸国の制度の輸入・継受として創設されたものだそうですが、「士」の文字に相応しく、依頼者と一対一で接し、単独で事件を扱うことが多いように思われます。 |
この点、私が弁護修習でお世話になった山下法律事務所は、横浜でも大所帯の事務所です。 |
しかし、人数が多いことにメリットがあるのでしょうか。弁護士業のスケールメリットについて、三か月にわたる内偵調査の結果をまとめてみました。 |
第一に、インフラ共有メリットが挙げられます。事務所の賃借料から水道光熱費に至るまで、一人当たりのコストを低減し、年収の極大化を図ることができます。薄いわりに一冊一三八六円もするNBLも、みんなで買えば恐くありません。 |
第二に情報共有メリットがあります。いわゆるナレッジマネジメントの実現です。仕事で県内を飛び回る先生方にとって、情報共有の機会を十分に確保することは容易ではないかも知れませんが、山下事務所では次のような工夫をされていました。 |
まず、月に二回昼休みに事務所会議を開き、先生方が抱える問題の検討会をします。レイアウトにも秘密が隠されていました。先生方は、皆裁判所の方角を向いて仕事をされていますが、山下先生の机は、他の先生方と向き合っており、その横にはホワイトボードが置かれています。この配置ですと、山下先生は気軽にボードを使って先生方に語りかけることができ、情報共有を一層深化させることができるわけです。更に、先生方の机の周りにはパーテションがありますが、その高さは机から約三〇センチに抑えられているため、顔を下げれば仕事に集中でき、顔を上げれば他の先生方と議論ができる、見事な高さに設定されています。 |
これらのメリットを最大限に享受し、おそらく、事務所の収益も極大化が実現されていることでしょう。 |
山下法律事務所恐るべし。 |
そして三か月、本当にありがとうございました。 |
(指導担当:本田正士会員) |
七月一一日、一二日の二日間、法曹ゴルフ一年の総仕上げである夏合宿が行われた。場所は、北海道・苫小牧。羽田に笑顔で集合した一四名の参加者も、機中、組合わせ表が配られると、間もなく戦いが始まることを実感させられ、各人各様の緊張感を漂わせる。夏合宿は、今年度の月例優勝者で会長杯を争う「取り切り戦」と七月の月例戦とを兼ねており、二日間のトータルスコアで競われる。参加者中取り切り戦有資格者は二名。いずれも取り切り戦の優勝経験はない。こちらの緊張感は他の参加者の比ではない。 |
千歳空港からバスで二〇分あまり、着いたのは三井観光苫小牧ゴルフクラブ東コース。北海道らしいフラットで広々とした距離のある林間コース。天気は曇り。第一組が皆無難なティーショットでスタートしていく。いよいよ熱い戦いの始まり。途中、キタキツネの親子がコースでじゃれ合うなど、心なごます光景があったものの、ホールアウト後は一様に疲れきった表情。そんな中ひとり笑顔を見せていたのが、初日、取り切り戦、月例共にトップに立った石黒康仁会員。プロにラウンドレッスンをしてもらうようになってから進境著しく、幹事の負担をものともせず、二位に五打差と安定したプレー。宴会でも優勝宣言が飛び出す。全くプレッシャーはない。 |
毎年、取り切り戦を争う者にとっては、緊張で思うようなプレーができなくなる二日目。天気は晴天。さすがの北海道でも暑さを感じさせる。この暑さがどうでるか。舞台は、北海道ゴルフ倶楽部ライオンコース。初日とは一転して、ティーグランドに立つと幾重にも連なる波のような起伏が威圧してくるスコティッシュなリンクスコース。取り切り戦初日上位四名が第一組でスタート。逆転優勝を狙って見事なティーショットを放った涼聖会員以外は、いずれもトラブルショット。さすがの石黒会員も緊張したか、ティーショットをチョロし、第二打をダフる。優勝争いから外れた感のある第二組にも期待を抱かせる。が、石黒会員が乱れたのも第二打まで。すぐさま立ち直った後は初日同様安定したプレーを続け、会員の猛追もしりぞけ三打差をつけて、取り切り戦、月例戦ともに優勝を勝ち取った。パーティーでは、池田前会長から贈られる優勝カップの写真を見て、満面の笑みを浮かべていた。石黒会員、優勝おめでとう。 |
(会員 大橋 俊二) |
いろいろな相談にお応えします。 | ||||||||||||
横浜弁護士会総合法律相談センター | ||||||||||||
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お悔やみ申し上げます 西山 敦雄 会員 平成一五年八月二日ご逝去 享年七五歳 昭和三年六月二四日生 昭和三五年八月二〇日当会入会 |
編集後記 | ||||||||||||||||
今月号よりメンバーが入れ替わり二人のニューフェイスを迎えました。広報委員会インターネット部会で活躍していた四一期の滝口委員と篠崎副会長のもとで修習し勤務弁護士となった五四期の大河内委員です。もはやベテラン?となった佐賀委員、記者として急成長を遂げた上山委員とともに、作って楽しく、読んでもっと楽しい新聞作りに邁進したいと思いますので今後とも宜しくお願いいたします。 | ||||||||||||||||
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