昨年一一月九日、天気は曇り、愛知県豊田市内の豊田市運動公園陸上競技場において、第一五回全国法曹サッカー大会が開催された。 |
横浜弁護士会FCの前回の成績は、七チーム中六位。しかも、七位は、おじ様方を集めたマスターズだったので、実質はビリ。前回の雪辱を晴らすべく、合宿ではフォーメーションの練習を繰り返し、チーム内の連携を深め、一〇月に行った合宿中の練習試合では、一一対〇とチーム誕生以来の大勝を果たすなど、仕上がり十分で大会会場に乗り込んだのだったが…。 |
今回の大会は、横浜の他は、前回の優勝チームである東京、開催地である名古屋、大阪、京都、広島、マスターズ、そして、今回から新たに参加した九州唯一の福岡チームの合計八チームで争われることになった。ワールドカップイヤーにふさわしく、過去最大の参加チーム数となり、熱戦が期待された。福岡チーム以外は、前回とそれほど顔ぶれが変わらないチームが多いなか、横弁FCは、チーム創設当時の主要メンバーが多忙なために不参加となり、平均年齢二〇代後半という若手主体のチームとなった。 |
全国大会は、予選二試合、順位決定戦一試合で行われる。予選は、勝ち点制で、二グループに分けられた四チームについて、予選二試合の勝ち点数によって、グループ内の順位が決まり、グループ一位同士が決勝戦、二位同士が三位決定戦、というように、予選の順位に従って、各順位決定戦に振り分けられる方式である。 |
横弁FCの第一戦は、マスターズが相手。予選二試合目が優勝候補東京であったため、決勝進出には、マスターズに勝つことが最低条件であった。 |
しかし、マスターズは、平均年齢がお高いとはいえ、熟練のプレイヤー揃い。出足の早さを生かして、終始押し気味に試合を進めるも、ゴールをこじ開けることができず、スコアレスドロー。いきなり、優勝戦線進出に黄色信号がともった。 |
それでも、東京に勝利すれば、他の試合結果によっては、決勝進出がありえるため、気持ちを切り替え、いかにして東京に勝つか、控え室では、熱い議論が繰り返された。その結果、前半は、自陣に引いて、ひたすら耐えて無得点のまま後半を迎え、相手が焦って前がかりになったところをカウンターでしとめる作戦を取ることになった。 |
前半は、再三、攻め込まれるも、皆がひとつの目的に向けて一致団結し、土壇場で東京の攻撃を食い止め、無得点で折り返すことができた。攻め倦んだ東京は、ベンチ内でも声を荒らげ焦りを露にするなど、横弁FCの策がはまったかに見えた。 |
ところが、後半一〇分が経過したところ、横弁FCがカウンター攻撃に移ろうとした時間帯に、なんと、DFの要であった、弁護士会事務局の上野選手が負傷退場。代役を務められる選手がなく、交代後のポジション修正の混乱の中、わずかの隙を突かれて失点してしまった。その後、横弁FCも攻撃態勢に移るも時既に遅く、健闘むなしく〇−一で敗れてしまった。 |
その結果、予選順位は、四チーム中三位となり、五位六位決定戦に回ることになった。 |
ところで、全国法曹サッカー大会は、初日の夜に懇親会が開催される。この懇親会は、言ってみればサッカー好きの同窓会のようなもので、各地に散らばった同期と再会し、互いの活躍ぶりや、大会での珍プレーを肴に酒を酌み交わすのもまた格別である。 |
翌日の順位決定戦の相手は、前回順位決定戦で対戦して敗れた京都。 |
しかし、今回の横弁FCは、前回とは違った。後半になると、横弁FCが中盤を支配し、攻撃陣は大爆発。次々と四点を挙げ、前回の雪辱を晴らして快勝。最終戦で二得点を挙げた五五期の佐伯選手がチームMVPとなった。 |
結局、横弁FCは、五位、優勝チームは前回と同じく東京となった。優勝チームを苦しめた点では、チームが成長している手ごたえを感じるものの、上位に食い込むためには、もっと試合回数を増やし、チーム全体が経験を深めなくてはならない。横弁FCの挑戦は続く。 |
(サッカー部 及川健一郎会員) |
勤務(新人)弁護士の役割。 |
(1)雇い主の仕事を手伝い、雇い主を楽にする(最も重要)。 |
ある雇い主は好きなカフェーに足を運ぶ回数がかつてと比べて減ったと聞く。また、ある雇い主はパソコンの研究にとても熱心であったと聞くがその姿を見ることは少ない。雇い主が週末にも出勤する姿を見るとあまり楽になっていないようだ。この点では及第点にほど遠い。 |
(2)弁護士としての力を付ける。 |
近頃の失敗の連続を振り返るとこの点でも落第である。この点は継続は力なりということで勉強を続けるより他にないだろうからあまり考えないようにする。 |
(3)事務所に新たな活気を持ち込む。 |
私が勤務する事務所は弁護士だけでなく事務職員もとても活気にあふれている。私自身は控えめな性格のため目立つことはない。この点でも私自身が加わったことによる大きな変化はないようだ。 |
何だか自分の未熟さばかり頭をよぎりどうも良くない。話題を変えて、依頼者、相談者から見た私。 |
どこかでの法律相談。「この場で回答できませんので後ほど調べた上で回答致します」と答える。頼りない。接見で、いつ帰国できるかを問われて、「事務所に帰って調べてみますね」。やはり頼りない。 |
この約一年を振り返ると弁護士としては本当に力不足であり、失敗したことばかり思い出してしまう。なかなか事が上手く運ばない日が続く。偶に同期の弁護士の話を聞くと自分は本当にこれで良いのかと不安に苛まれる。とはいえ、この一年できる限り働いてきたと思う。依頼者から感謝されれば悪い気はしない。仕事も長く続けていくことでやってて良かったと思うことも多いのだろう。他人のことも気になるが、自分は自分なりの姿勢で仕事に取り組めばいいのかなと深く考えないようにする。少しでも良い思いをできるように日々勉強する他なさそうだ。一日も早く使える弁護士になろう。 |