甘嚙みハムハム

2022年01月21日常冨　智紀弁護士

　私は、元サラリーマンである。自動車開発に従事していた。
　社長になろうと思っていた（真面目に）。そのため、いろいろなことを経験したく、上司に向かって、あれがしたい、これがしたい、とブルーハーツのように言っていた。
　上司は、私に対し「おまえは何を急いでいるんだ」と言った。それでも歌い続けた私は、ついにお偉いさんから「お前は出世したくねーのか！」とドラマのようなお言葉を頂戴した。長い物に巻かれることができなかった私は、自由でやりがいのある（と思っていた）弁護士になろうと思い立ったのである。

　晴れて私は弁護士になった。弁護士になって感じたサラリーマンとの一番の違いは、ストレスが半端ないことである。案件、相手方、依頼者、売上等、いろいろなものが私のメンタルを削っていく。これは、弁護士業は自由な反面、いろいろな責任が大きいためだからなのだろうか。
　寝る前に仕事のことをよく考えてしまう。アドレナリンが出るのか眠れなくなる。休日も考えてしまう。このようなことは私のサラリーマン時代にはなかったことである。
　弁護士に限らずストレスフルな仕事には鈍感力が必要であると思う。しかし、私には鈍感力が備わっていない。

　いま私が一番欲しいのは、「甘噛みハムハム」である。赤ちゃん犬のぬいぐるみで私の指を甘噛みしてくれるらしい。指を甘噛みされているとリラックスするそうである。発売は今夏らしい。毎日抱っこしてハムハムされながら寝ようと思っている。今から発売がとても楽しみである。

　弁護士に限らずストレスを抱えている皆様、私と一緒に「甘噛みハムハム」を試してみてはいかがだろうか。

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