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福祉オンブズマン

2021年12月17日向川 純平弁護士

 弁護士1年目から現在まで、福祉オンブズマンの活動に月1回程度参加しています。

 福祉オンブズマンというのは、主に知的障害者の入所・通所する施設に第三者の市民が訪問して、当事者の権利擁護活動を行うというものです。障害のある利用者の方は、自分で困ったことや悩み事があったり、また、職員から不適切な支援があったり虐待を受けたりしたということがあっても容易に声を上げることができません。

 そこで、福祉オンブズマンは、アウトリーチという手法を取り、オンブズマンが施設訪問を行って直接利用者の方の声を聞いたり、また職員の方の話を聞くという活動を行います。

 施設内での虐待事件に対して異議申立てを行い検証を求めるという重大な事案もあります。しかし、メインの活動は、利用者の方の日常における幸福の追求ができているか、という側面がメインとなっています。何を食べたいか、どこに行きたいか、どこで働き、誰と暮らしていきたいか、というニーズが実現できているか、それらをいかに施設が支援できているか、という「プラスの権利擁護」に着目して、本人や施設に助言、提言を行なっています。

 弁護士になってはや10年を超え、施設への訪問回数は通算150回を超えました。昨今ではコロナ禍で訪問が中止にするなどの逆境にさらされましたが、ようやく活動再開となり、利用者の方とまたお話ができるようになって嬉しく思います。

 弁護士法1条は、「弁護士は基本的人権を擁護し社会正義を実現することを使命とする」、と定めています。

 「基本的人権」というと憲法問題であったり、平和問題であったりと大きなテーマについて語られることが多いかもしれません。しかし、基本的人権というのはこのような日々の幸福の追求の中で存在し、行使されるものであって極めて身近なものです。まさに、先に掲げた弁護士の使命であると思ってこれからも福祉オンブズマンの訪問活動を続けていきたいと思っています。

写真1

公園清掃活動に同行した横浜のとある公園にて

 

執筆者情報

弁護士名 向川 純平
事務所名 横浜法律事務所
事務所住所 横浜市中区相生町1-15第二東商ビル7階
TEL 045-662-2226
FAX 045-662-6578
Webサイト https://yokohamalawoffice.com/

 

こちらに記載の事務所情報等は執筆当時の情報です

 
 
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