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ちょっと見えないところ |
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2021年08月06日松本 唯史弁護士
みなさんは国民栄誉賞を初めて受賞した人が誰であるか、ご存知でしょうか。
それは、王貞治氏です。王氏と言えば、現役選手時代の活躍はもとより、監督としては国内リーグでホークスを日本一に度々導いただけでなく、WBC(野球の世界大会)で日本代表を世界一に導く等の輝かしい実績を誇る、日本野球界を代表する指導者です。
そんな王貞治氏の指導者としての偉業の第一歩となったのは、1999年のホークス優勝でした。
この優勝の要因となったのは、【先発→中継ぎ→抑え】の勝利の方程式と呼ばれた投手陣の活躍であり、この年の中継ぎ投手として大活躍したのが、篠原貴行選手でした。
篠原投手は1999年にとてつもない活躍をしました。中継ぎ投手であるにもかかわらず14勝をあげ、松坂大輔選手と最多勝のタイトル争いをする異常事態を引き起こし、また、60試合に登板して防御率1.25と抜群の成績を残しました。とにかく強い投手でした。
篠原投手は、怪我の影響もあり、5年、10年という長期間にわたって第一線で活躍した選手とはならず、ベイスターズに移籍した後に引退し、多くの人が知る選手ではないかもしれませんが、指導者としての王貞治という偉人を作った人物の1人であることは間違いありません。
さて、今となっては特に野球が好きでもない私がなぜこんな話を書いているのかと言うと、こういうなかなか表には出てこない「ちょっと見えないところ」に意識を向けることで、普段の何気ない生活や仕事の中で新たな発見があったり、思わぬ深みが出ることがあるからです。
仕事にしても趣味にしても、「ちょっと見えないところ」まで意識を向けることで、より深く、より豊かな気持ちで取り組むことができます。昨今のスポーツ観戦にしても、メダリストを支えるまわりの人達など「ちょっと見えないところ」に目を向けてみることで、メダルがさらに輝いて見えるようになるかもしれません。
そんなことを考えながら、私は見える範囲の仕事や生活に追われる日々を過ごしています。
執筆者情報
弁護士名 | 松本 唯史 |
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事務所名 | 横浜みなとみらい法律事務所 |
こちらに記載の事務所情報等は執筆当時の情報です