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最近,映画館に行っていないなぁ

2017年10月06日飯嶋 光章弁護士

 映画を観るのが好き。ディープな映画ファンの方も多いので,無用に知った口をきくと格好が悪くなるから,ほどほどに。

 弁護士になる前は,暇に任せては映画館へ...予告や宣伝に期待して行ったら大ハズレで拷問のような2時間余に耐え,「金返せぇ」と呟きつつの帰り道。何も考えずにふらっと入ったら,意外や意外に「ハマった!」。似たような経験を皆さんもしていらっしゃるかと。

 弁護士の仕事に就いて,特にこの1,2年は,映画館に脚を運べていない。机に向かっていると,「映画館に行きたい」との衝動が定期的に襲ってくる...何故,そんなに映画が観たいのか?何故,映画を観るのか?

 ストレスを解消したいからとの結論に至る...じゃあ,ストレスを解消させる映画の持つ力とは,何?

 良い(好きな)映画は,作り手自身が抱えるストレスを作品にぶつけてくる。作り手がぶつけてきたストレスは,スクリーンから滲み出し,リアリティそのものとなる。「人生が上手く行かない,立ち盡すしかないのか...」と,「残酷な世の中で生きるには,抵抗しない方が幸せなのか...」と。映画の作り手たちはどうしようもないストレスをスクリーンに滲ませる。そのリアリティを疑似体験させられ,映画館に入る前の自分とは違う自分になっている...嗚呼,快楽。

 ロッキー(第1作)は,「今の自分は勝利なんか望まない。でも,ダウンせずに立ち続けることなら出来るかも!」と惨めなまでにパンチを浴び続ける。ジョーカー(ダークナイト)は,「お前は,正しいはずの連中が誘う闇のような残酷さに平伏すのかい?」と安堵と嘲笑ともに敗北を受け入れる...2時間余の後,「君も僕も大して変わりないさ」そんな声が何処からか聞こえて,見慣れた街の風景に紛れて帰路に就く。

 私の事務所がある川崎。川崎駅界隈には映画館がたくさんある。この仕事を終えたら脚を運ぼう...そう思いながら,机に向かおう。

 

執筆者情報

弁護士名 飯嶋 光章
事務所名 飯嶋法律事務所
事務所住所 〒210-0004
川崎市川崎区宮本町5番地1パシフィックパレス川崎宮本町201号室
TEL 044-201-9390
FAX 044-201-9394

 

こちらに記載の事務所情報等は執筆当時の情報です

 
 
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