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大家さんからの家賃値上げ通知

2025年04月09日更新賃貸借

家族で賃貸に住んでいますが、大家さんの管理会社から、「来月から家賃を値上げさせていただくので、値上げ後の金額をお振り込みください。」との手紙が突然届きました。値上げ後の家賃はずいぶん高くなっており、とても納得できないのですが、言われたとおり払わないといけないのでしょうか?

建物の賃料(家賃)の値上げは、貸している人・借りている人の合意によることが原則であり、通常、賃貸借契約の更新の際に、値上げの説明をして契約書を作成することが多いと思われます。 もっとも、不動産相場の高騰などにより現在の家賃が不相当になった場合、貸している人が、一方的に値上げを請求することができます(借地借家法32条1項)。この請求があった場合は、家賃は、値上げの請求の届いた時点から、相当な額に変更となります。

一方的にといっても、現在の家賃が本当に不相当なのか、不相当であるとしていくらが相当なのかは、先ほど挙げた不動産相場の高騰の程度や、固定資産税といった税金額の推移、近くの同じような物件の賃料など、様々な事情を考慮して決められるものであり、必ずしも大家さんの値上げの請求が正しいというわけではありません。 値上げ交渉に折り合いがつかず、それでも大家さんが値上げを希望する場合、裁判所の民事調停で話し合い、それでも解決しなければ、最終的には、判決で家賃が決められることとなりますが、そうなる前に、一度、お近くの弁護士に相談されてみてはいかがでしょうか。

ちなみに、大家さんの言い分に納得できなくても、今の家賃の支払いを止めてしまうと、賃貸借契約を解除され、退去を求められるおそれがあり大変危険です。家賃を受け取ってもらえない場合でも、供託の手続をしなければ、同じように賃貸借契約を解除されてしまいます。 そういった点も含め、まずは弁護士に相談されることをおすすめします。

関連情報

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回答者情報

弁護士名 織裳 剛史
事務所名 織裳法律事務所
事務所住所 横浜市中区北仲通1-6 ヒタチビル3階
TEL 045-662-7038

 

こちらに記載の事務所情報等は執筆当時の情報です

 
 
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