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相続人がいない人が亡くなった場合は? |
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2024年06月05日更新相続
先日、私の従兄弟が亡くなりました。私と従兄弟とは兄弟同然で生活してきましたが、従兄弟には、妻や子、親、兄弟姉妹もいません。従兄弟は預金を持っており、自分が亡くなった場合、その預金を私にくれると言っていましたが、従兄弟という関係性では相続人になれないようです。どうすればよいでしょうか。
まずは、その亡くなった方が遺言書を書いているのか確認する必要があります。遺言書があるのであれば、その遺言書のとおりに、預金等を譲り受けることになります。
仮に遺言書がない場合、ご質問者様が相続人でない以上、原則として、預金を譲り受けることはできません。
しかし、特別縁故者に対する相続財産分与の申立てという手続を経れば、その預金を譲り受けることができるかもしれません。
この手続は、亡くなった方と特別の縁故があった方が、残った相続財産の全部又は一部を譲り受けることができるというものです。
ただ、この手続を利用するためには、家庭裁判所より、亡くなった方の相続財産を清算する、相続財産清算人が選任されなければなりません。そして、その相続財産清算人が清算手続をする中で、自身が相続人であると主張する者が現れない場合で、かつ、亡くなった方の債務を相続財産清算人が支払った結果、それでも相続財産が残った場合に、はじめて特別縁故者に対する相続財産分与の申立てができるようになります。
さらに、特別縁故者に対する相続財産分与の申立てができるようになったとしても、亡くなった方との関係性次第で、特別縁故者ではないと裁判所が認定する可能性もあります。
以上のとおり、亡くなった方に相続人がいない場合でも、その財産を譲り受けることは可能ですが、複雑な手続を要するので、本件のようなケースでは、お近くの弁護士にご相談されることをお勧めいたします。
関連情報
回答者情報
弁護士名 | 楠田 真司 |
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事務所名 | 川崎ひかり法律事務所 |
事務所住所 | 川崎市川崎区東田町8番地パレール三井ビルディング11階1101号室 |
TEL | 044-223-4402 |
Webサイト | https://kawasaki-hikari.com/ |
こちらに記載の事務所情報等は執筆当時の情報です