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民法改正・これって時効? |
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2023年01月25日更新その他
私は、何年か前に、2018年1月1日を返済期限として友人にお金を貸しました。最近になって、その友人に「貸したお金を返して欲しい。」と伝えたところ、その友人は、「民法が改正されて時効は5年になった。もう5年が経ったから時効だ。」と言って返してくれません。諦めるしかないのでしょうか。
2020年4月1日に消滅時効を含む改正民法が施行されました。旧法では、貸金の消滅時効の期間は、原則として権利を行使することができる時から10年間でしたが、改正によって以下のように変更されました。
⑴ 債権者が権利を行使することができることを知った時から5年間行使しないとき
⑵ 権利を行使することができる時から10年間行使しないとき
もっとも、施行日をまたぐ法律関係については経過措置も設けられていて、「施行日前に債権が生じた場合」は、旧法が適用されることとなっています。
今回の貸金は、返済期限を定めていることから、返済期限から権利行使が可能であると分かるため、上記の⑴の場合に当たりそうです。しかし、お金を貸したのが施行日(2020年4月1日)以前であるため、経過措置によって旧法が適用されることになります。そうすると、消滅時効の期間は10年であり、現時点では時効は完成していないことになりますので、貸金の返還を求めることが可能です。
また、民法改正によって、賃金債権についても消滅時効の期間が2年から3年に伸長されるなど、消滅時効については様々な変更がされていますし、経過措置の適用も含めると消滅時効の判断は複雑となっています。時間が経ってしまっている債権を請求したい(請求されてしまった)など、不明なことがあるときは、お早めに弁護士にご相談ください。
関連情報
回答者情報
弁護士名 | 田中 由和 |
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事務所名 | 児島健介法律事務所 |
事務所住所 | 海老名市中央2-8-25 エスペランサ2階 |
こちらに記載の事務所情報等は執筆当時の情報です