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私は親の成年後見人になれますか?

2020年04月10日更新成年後見

私の父は施設に入所しているのですが,最近,認知症になり,お金の管理ができなくなりました。施設からは「成年後見人をつけてはどうか。」と勧められています。父には大きな財産はなく,他の兄弟は私が成年後見人になることに賛成しています。私は成年後見人になれるのでしょうか。

お父様に成年後見人をつけるには,医師の診断書等の必要書類と共に,家庭裁判所に後見開始の審判を申し立てる必要があります。裁判所のホームページには,必要書類のひな型や申立の手引き等が掲載されていますので,とても参考になります。

家庭裁判所は,お父様の心身の状態,生活状況,財産の内容,ご家族の状況等の事情を踏まえて,誰が成年後見人として一番適切かを判断します。親族の中に適任者がいれば,その方が選任される可能性はあります。

お父様の財産の管理が複雑なものではなく,他のご兄弟も同意してくれているのであれば,相談者様が成年後見人に選任される可能性はあるでしょう。

ただし,裁判所の統計によれば,親族以外の方が成年後見人に選任される割合は約76.8%(平成30年)となっています。そのため,4人中3人は,親族ではない弁護士,司法書士,社会福祉士等が成年後見人に選任されています。

裁判所に一度申立てをしてしまうと,それを取り下げるには裁判所の許可が必要です。また,親族以外の者が成年後見人に選任されたとしても,それに対して不服申立てはできません。

そのため,成年後見制度を利用しようとお考えの方は,まずは,弁護士にいろいろ相談してみましょう。本当にその申立は必要なのか,誰が成年後見人に選ばれる可能性が高いか,親族以外の人が成年後見人になったらどうなるのか等について,専門家に見通しを立ててもらうことが重要です。

「思っていたのと違う!」ということが無いようにしましょう。

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回答者情報

弁護士名 村上 裕一

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事務所名 さぎぬま法律事務所
事務所住所 川崎市宮前区鷺沼3-5-18 鷺坂ビル第一 1階西
TEL 044-861-6020
FAX 044-861-6021
Webサイト https://saginuma-law.com/

 

こちらに記載の事務所情報等は執筆当時の情報です

 
 
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