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交通事故で新車に傷をつけられたら

2018年03月09日更新交通事故

 自動車で信号待ちのために停止中、追突事故に遭いました。幸いにも怪我はありませんでしたが、この事故による車両の損傷は、車両の骨格部分にまで及びました。加えて、私の車両は、事故の1週間前に購入したものでした。せっかくの新車に重大な損傷を負わされ納得がいきません。
 加害者に慰謝料等、車両の修理代以外の金銭を請求できますか。

 交通事故において、自動車などの物を壊されたこと(物的損害)を理由とする慰謝料は、原則として認められません。物的損害の場合、侵害された利益が財産に対する権利ですから、損害賠償されるのも財産的損害に対するもの限られ、精神的損害を対象とする慰謝料は発生しないと考えられているからです。

 他方で、相談内容の場合、評価損(いわゆる格落ち)を請求できる可能性があります。一般的に、事故歴がついたことにより被害を受けた車両の価値の下落が見込まれますが、車両の所有者が被る車両価値の低下のことを評価損といいます。

 評価損は、被害車両の車種、走行距離、新車登録からの期間、損傷の部位・程度、修理の程度、事故当時の同型車の時価、財団法人日本自動車査定協会の事故減価額証明書における査定等、諸般の事情を総合考慮して算定・判断されます。

 相談内容の場合、損傷が骨格部分にまで及んでいること、事故の1週間前に購入したばかりの新車であったことからすれば、車種や修理の程度にもよりますが、評価損が認められる可能性がありますので、詳細を弁護士に相談していただくのがよろしいかと思います。

関連情報

交通事故コンシェルジュ
交通事故相談

回答者情報

弁護士名 古家 雅隆

 

こちらに記載の事務所情報等は執筆当時の情報です

 
 
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