─会長就任おめでとうございます。現在の心境をお聞かせください |
会長の重責を前にして身が引き締まる思いです。 |
─新執行部のキャッチフレーズは何でしょうか |
「県民に向かって、もっと『かけ橋』を作ろう」を合言葉にしていきたいと考えています。一例としては、弁護士会が、より県民個々の需要に結びついた法的サービスを提供するための橋渡し役を担っていければと考えています。具体的には、現在行われている一般法律相談等に加え、前執行部の下で立ち上げられた各研究会所属の弁護士が、研究会で得た知識を生かして相談に応じる専門別法律相談の設置を今後の課題としたいと思います。 |
司法支援センターにおける取り組みなどと併せて、県民と弁護士会との間に幾重にもわたる重層的なかけ橋を作ることができればと考えています。 |
─司法改革も一つの形が見えてきましたが、これにどのように対応していくお考えですか |
市民にとって「身近で早く、利用しやすく、頼りがいのある司法」という、この改革の目標を実現できるように制度を運用していかなければならないと考えています。 |
─平成18年より業務を開始することになる司法支援センターに対しどのように関わっていくべきでしょうか |
「改革」の結果、現在よりも法的なサービスの質が低下するようなことがないよう、日弁連、関弁連、他の単位会と連携を取って、強く意見を述べていくつもりです。 |
また、将来的には公設事務所、相談センター、ADR等の活動を統合したワンストップ・サービスを提供する拠点にできればと考えております。 |
─司法改革後の弁護士、弁護士会像についてお聞かせください |
これまでのように事務所で依頼者を待っているのではなく、県民に弁護士や弁護士会からアプローチし、県民の需要の受け皿をできるだけたくさん作っていくことが求められているのではないでしょうか。 |
また、行政による事前規制から、自由競争を前提とした事後規制の方向に時代が移りつつある現在においては、小さな行政・大きな司法といった言葉で表現される自立した社会を実現するために、司法の一翼を担う弁護士会も努力していく必要があります。 |
─ご趣味は |
ゴルフと山歩きです。 |
ハンデはオフィシャルで13です。 |
─長所と短所は |
長所は、他人に寛大であること。 |
短所は、自分にも寛大過ぎるときがあることでしょうか。 |
─印象に残った事件がありましたらお聞かせください |
弁護士12年目の頃に、同世代の弁護士数人で担当した医療過誤事件が非常に印象に残っています。 |
新生児が出生直後に低血糖症に陥った際の医療ミスに関係するものだったのですが、お互い遠慮なくあれほど議論した事件は他にありません。「この準備書面を出せないなら辞任する!」なんて言いながら深夜まで徹底的に議論したことが今でも思い出深いです。 |
─県民に対してメッセージを |
県民からもっと見えやすく、馴染みやすい位置にあるように、弁護士や弁護士会全体で努力していきますので、県民の皆様も身近な存在として利用していただきたいと考えています。どうぞ、よろしくお願いします。 |
─最後に会員に対して一言お願いします |
司法支援センターや都市型公設事務所の設置準備の時期となりますが、これらの活動も一般会員の助力があってこそのものとなります。これからも物心両面でのご協力をお願いします。 |