2016年01月04日更新
新年明けましておめでとうございます。
皆様には,新しい年の希望に満ちておられることとお慶び申し上げます。
さて,横浜弁護士会は,新しい歴史の幕開けの年を迎えました。本年4月1日,「神奈川県弁護士会」と名称を変更致します。
横浜弁護士会は,1880(明治13)年6月27日,横浜代言人組合として発足し,弁護士法の施行により,1893(明治26)年5月1日,横浜弁護士会となって以来,123年を経ての会名変更となります。
旧憲法下での制約と弾圧の中で,諸先輩は種々な苦難を乗り越えて人権擁護活動に携わってまいりました。1923(大正12)年9月1日関東大震災により,横浜地方裁判所庁舎が崩壊・消失し,会員の殉職と同庁舎内にあった当会の記録・資料も全て消失しました。
激動の戦争の20世紀,殊に第二次世界大戦の未曾有の困難を経て,1946(昭和21)年11月3日の日本国憲法公布の翌年である1947(昭和22)年1月28日,当会は,BC級戦犯裁判についての臨時総会決議を行い,会員が総力を挙げて未経験の困難な弁護活動に取り組んだことは,当会の誇りです。
1949(昭和24)年9月1日,現行弁護士法が施行され,弁護士法第1条には「弁護士は,基本的人権を擁護し,社会正義を実現することを使命とする。」と明記され,且つ,弁護士自治を獲得し,今日まで,当会と会員は,この弁護士の使命を果たすべく種々の活動を行ってまいりました。
1999(平成11)年から始まった司法制度改革にも積極的に取り組み,新制度の裁判員裁判,法科大学院,法テラス等の運用・運営等に参加,尽力してまいりました。現在は,その見直しの時期となっており,法曹養成制度・法曹人口問題の改革が急務となっております。「身近で利用しやすい司法」の理念の実現は,まだ途上に過ぎません。1500人を超す会員数の単位会として,県民のための弁護士・弁護士会を目指して,諸先輩が築いた良き伝統を受け継ぎ,更に発展させるため,「神奈川県弁護士会」として,新しい歴史の第一歩を踏み出します。
これまでに賜りましたご厚情を,「神奈川県弁護士会」にもお寄せ下さいます様お願い申し上げます。
2016(平成28)年1月1日 横浜弁護士会 会長 竹 森 裕 子
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