2016年01月27日更新
私は勤務先事務所には弁護士会主催の就職説明会を通じて採用をいただきました。今回は主に一般民事を取り扱う法律事務所への就職活動体験を振り返らせていただきます。
就職活動の第一関門といえば履歴書でしょう。 まず、私が履歴書を書くうえで気を付けていたことは形式面です。 これは本当に些細なことに思われる方も多いかと思いますが、送り状を付ける、クリアファイルに入れる、手書きの履歴書であれば、斜線で修正したものや修正液を使用したものは出さないなど、簡単なことを一つ一つ積み重ねれば、それだけで周りより光るかもしれません。普通のことを普通にできることが、変に自分を引き立てようとするよりも近道だと感じています。 少し気を付けただけで、印象が良くなるのであれば、ものは試してみるのも良いかと思います。
次に、履歴書の内容についてですが、大体の人は、どうやって自分を表現するか、悩むのではないでしょうか。 私も、自分は周りの人と変わらない、普通で、これといって書くこともないと思っていましたが、実際には一人ひとり、弁護士を志したきっかけも違いますし、なりたい弁護士像も、どうしてそうなりたいのかもバラバラなはずです。また、能力的に一番優れた人を採用したい事務所もあるでしょうが、能力以外にも、人となりを加味して採用したい事務所もたくさんあるはずです。 そこで、私は、履歴書を書く際には、志望理由や希望する取扱い分野、長所短所などが一貫するよう気を付けていました。一貫性がある方が、読み手に自分の人物像が伝わりやすく、会ってみたいと思われると考えたからです。 また、どの能力を一番の売りにしているのか、その事務所にはどのような能力が求められるのかを考えて、アピールポイントを絞って記載していました。ちょこちょこ色んな能力をつまみ食いのようにアピールしていては、この人は結局何がしたいのか伝わらないと思いますし、他にもアピールしたいことがたくさんあるのであれば、履歴書の資格技能欄に書いたり、面接のときに言及したりして、採用側の反応を見ればいいでしょう。採用側の興味を引けば、話がはずみ、しっかりアピールできます。 さらに、自分の希望や動機を具体的に表現する必要があると思います。抽象的でありきたりな言葉のまま履歴書にしてしまっては、読み手には個性は伝わらないと思います。なんだ、さっき読んだ子の履歴書と同じことが書いてあるな、と思われては、面接で会ってみたいとは思われにくいでしょう。 これは、他の人が使わないような独特な表現を使え、他の人が書かないような突飛なことを書けということではありません。「丁寧な仕事がしたい」「ちゃんとした仕事がしたい」と一口に言っても、「丁寧な仕事」や「ちゃんとした仕事」とはどういった働き方をいうのか、人によって想像している内容は様々です。自分はどのような仕事を志望しているのか、それはどうしてか、そういったことを具体的に表現するよう努めれば、それだけで立派に個性的な履歴書といえると思います。
就職が決まるまでは、不安が多いかと思います。私も就職活動中は多くの人にアドバイスをもらったり、噂や他人の言動に不安になったりすることもありました。 しかし、結局は自分が何をするかです。自分が履歴書を出さなければ就職活動は始まりませんし、他人がどのような就職活動をしているかは、自分の採用には関係のないことです。 皆さんは臆せず履歴書を出して下さい。アドバイスをもらったら実践してみて下さい。うまくいかなければ方法を変えればいいですし、縁がなかったと切り替えていけばいいのです。皆さん一人ひとりの長所を存分に発揮できる事務所と出会えるよう、頑張って下さい。
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